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｢…ひらの、くん｣
教卓の真上の電灯しか点いていない薄暗い教室。
窓の棧に手を掛け佇む背中。
乾いた小さな声だった。
それでも
｢…来てくれてありがとう｣
届いてくれた。
聞いてくれた。
｢隣、おいで｣
少し掠れた声で、隣を2回叩いた。
緊張で口の中がカラッカラになって。
頷くことしか、出来なくて。
それでも平野くんは笑ってくれた。
そろそろ始まるし、電気消そうか
なんて優しく言って
パチッとその合図で暗闇に包まれた。
月明かりだけ。
まるで二人だけの世界のようで。
隣にまた戻って来た平野くんと一緒に
ふわり、香水の香りが舞った。
それだけで胸がきゅんとして。
どうしようもなく好きと叫びたくなって。
｢あ…あのね平野く｣
｢あ、はじまる！｣
意を決して想いを伝えようとした時
タイミング悪く、遮られた。
瞬間、爆発音が鳴って。
2秒。
隣の平野くんの横顔は
赤く、黄色く、
照らされる。
グラウンドからは生徒たちの歓声が聞こえる。
一体、平野くんはどんな気持ちで見ているのだろうか
打ち上げられた花火に、綺麗だなと。
ただただ誘われたから一緒に見ているだけで
隣にいるのが私であろうと例えばナガセくんだろうと
平野くんには、変わりないのだろうか
.
花火が終わってしまえば、終わりですか？
それじゃあきっと、タイミングを逃した私は
もう想いを伝えることすら出来ないだろう
私のモットーって何だよ
｢…思い立ったが吉日、だよ｣
＊＊
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南瓜(プロフ) - 楽しく読ませてもらってます！誰が主人公ちゃんの言葉か少しわかりにくい部分があるので、主人公ちゃんだけ鍵かっこを変えるとかしてほしいです(>_>) (2019年10月25日 11時) (
レス) id: f760313fcc (このIDを非表示/違反報告)
牛坂くん - まぢ本当、、紫耀くんかっこええな ホントにキュンキュンさせていただきました！廉も作ってほしいです よろしくお願いしますぅ〜！ (2018年11月7日 16時) (レス) id: 02094b915e (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - お話し拝見しました！テンションや言葉からノリで生きていそうな雰囲気のヒロインちゃんでしたが、平野くんのことで悩む姿がいじらしかったです^^笑 第三者目線でヒロインちゃんと平野くんが結ばれるかを見届けたいなという気持ちになりました！また遊びに来ますね♪ (2018年11月3日 15時) (レス) id: a0553c7bfd (このIDを非表示/違反報告)
オーバー - めちゃくちゃ読みやすくて面白くて最高です！すごく続きが気になります！ (2018年10月24日 19時) (レス) id: 10f5d98055 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えだまめ | 作成日時：2018年10月21日 19時
