計算済み。

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｢ねぇどうしよう〜〜〜。はあ、恋………｣
｢気の多い女だな｣



いや誰のせいだよ。



｢君たちが置いてくから……｣
｢いやうちらは空気を読んだだけっすよ｣
｢そうっすそうっす｣
｢なにその団結力……｣



どうしてあそこで空気読んだんだ
読むべき空気じゃなかったぞあれは



｢本当に勘違いしちゃう……｣



ナガセくん魔性過ぎる……。


彼から貰った桃色の缶を眺めては指で辿る。
とか恋する乙女みたいなことしてる



｢いいじゃん永瀬くんにすれば？｣
｢いや違うじゃんそれは｣



大して仲良くもなければ知りもしない人から
好かれているかもしれないからって
そっちに鞍替えするのはさ、なんだか違うような。


やっぱり好きになった人に失恋したわけじゃないのに
諦めるのは嫌だなぁ。



まあ平野くんのこともそんなに知らないし
仲良くもなれていないんだけどねぇ……。





だからこそ、学祭期間中は距離を縮めたい。






だってまだ気持ちは平野くんに向いているんだもん。


1番は平野くんなんだもん。





1番好きな人の1番になりたい




その欲がある限りは他の人で妥協、

なんてことは出来ないな。






｢……言うてナガセくんが私を好きとか普通にないと思うんだけどね｣
｢まあそんな仲良いイメージないもんね｣
｢1回くらいしか話したことない｣
｢え、まじで言ってんの｣
｢連絡先も知らない｣






あれ、冷静に考えたら普通に脈無い……？


イケメンの前だとハイになるのかな。


やっぱりほんの少しの些細な事でも
イケメンにされると感動が大きいんだね。






｢……とりあえず今年は平野くん花火に誘うわ｣





ナガセくんは一時の気の迷い。





＊＊

いつのまにか沢山の方に見て頂けていたみたいで嬉しいです。順位も驚いてしまいました。今後とも｢計算済み。｣含む作品共々えだまめを宜しくお願い致します。

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