【鬼滅の刃】煉獄さんの姉に転生したら悪女に文句を付けられた件について。

【弐拾伍】任務は順調、しかし早々に…。 ページ33

夢主side

『炎の呼吸 弐の型 昇り炎天！』

モブ鬼｢ぐぎゃあああ？！｣

『…ふぅ』

さて、最終選別を通過して早一ヶ月。
私は順調に鬼を斬ることが出来ていた。
ビュッと血が付いた刀を払い一息。

因みにだが、日輪刀は無事に紅く染まった。

けれども、私の日輪刀はどちらかというと血や彼岸花を連想させる物に近い色となっていた。
それこそ最近無事に最終選別を突破した弟…杏寿郎は原作通り鮮やかな炎の色に染まったのにも関わらずだ。

『…』

まぁ、特に問題は無いからスルーしてたんだけど…最近、それ関連か私に関する噂がチラホラと出始めていたのだ。

曰く、｢煉獄家の恥晒し｣｢手柄を横取りする極悪野郎｣｢地獄から訪れた悪鬼｣etc…。

まぁ、噂を流しそうな相手は大方分かってはいるけれど…。
悪い噂が着々と増えていく私とは対照的に、犯人であろう彼女…愛宮 桃音に関する噂はそのどれもがいい物ばかりだったのだ。

具体的に例を上げると、｢彼女が歌を歌うだけで鬼が泣いて涙を流した｣｢天使の贈り物｣｢女神｣……どこの最強夢主？？

はてさて、そんなこんなで…

モブ隊士1｢お前調子乗りすぎんだよ｣

モブ隊士2｢桃音ちゃんに近付くな！！｣

『…………』

早速先輩方に絡まれてるでござる♡♡

いやぁ人気者って辛いね((

しかしそれでも私はほぼほぼ無表情。
家族に対してはそれなりに表情が変わるとはいえ、初対面の人に対してはほぼほぼ表情筋が仕事しないのだ。

黙ってる私にムカついたのか、早速先輩の一人が腕を伸ばしてくる。

工夫もアレンジも何も無い、単調なものだ。
こんなの欠伸をしてても避けられる。

『…駄目ですよ、先輩方』

伸ばされた腕を掴みくる、と手首を捻った。

モブ隊士2｢…はっ？グッ？！｣

『後輩に手を出すのは♡』

ズダァンと、勢いよく地に伏せる先輩。
やったぜ、三回転達成()
先輩は今自分がどういう状況にいるのか分からないようだ。

モブ隊士1｢て、てめぇ！！｣

いきり立って、更に単調な動きで迫ってくる先輩。
とりあえず襟首を掴み背負い投げをかましておいた。

もし仮に先輩が私の事を訴えたとしても先に手を出したのはあちらだ。

それに私は自衛をしただけで過度な暴行は加えてない。

揃って地に伏せて間抜けな顔を見せる先輩方。

『……では、この事は我が父君である煉獄槇寿郎様にご報告させて貰いますね』

モブ隊士達｢｢？！｣｣

先輩方の顔色が面白いくらいに変わる。
……というか、それすら忘れてたのかこいつら。







『…自分がされたらどう思うかくらい考えろよ能無し共が』

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