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どうするのが正解なのだろう。
" ……おぼえて、ないの? "
また私は角名にあんな顔をさせるのか。
弱くなっていく私に彼は縛られて、隣にいることを拒まないでくれた。
けれど、
" うそつき "
結局は、彼も私と同じだったのかもしれない。
「なんや。となりAちゃんなん?」
『逃れられない運命です』
「ショボい運命やなぁ」
なんだって?!と威嚇して返せば治くんはほころんだ。
後ろからは" 治、寝られへんやーん "とイジる声が聞こえてきたがイジられてる当人は" うっさいわ "と軽くあしらっていた。
『ねえ。治くん』
「どしたん」
『自分から教卓の前に行こうと思ったことある?』
「自ら死のうと思う奴は早々におらんで」
『だよねえ。
あ、じゃあ、自分の引いた席が一番後ろだったら、
一番前のやつとは交換したくないよね』
「そんなん死守するに決まってるやん」
『そうだよなぁ。そうなんだよなぁ…普通は』
「?」
それは先程出来た蟠り。
自分が逃げてる、という認識が先で見逃しそうになっていたが、確か裕子は大して勉強は好きではない。
寧ろ、嫌いの部類に入る。
だからなのか自分から先程のように前に行こうとするのが不自然で、違和感が拭えない。
『…めんどくせ』
その言葉がやけに耳に残った。
「はあ…」
自分の席を移動しに後方に戻る。
「交換してもらえなかったんだ」
一連の流れを見ていたかのような発言をしたのはこれから隣人になるはずの角名。
そのスカした態度の上、スマフォの画面に目を落としてコチラを向かないのが尚のことムカつく。
「聞いとったん?!」
「席順確認してたら聞こえたんだよ
仕方ないじゃん」
ようやくコチラに向けられた目は小馬鹿にしているような目をしていて無性にはたきたくなった。
その目を向けられたのには理由があったのだろう。
「交換して欲しくて俺を餌に使うの
やめてもらえる?」
「それも聞いてたん…
悪いけど、手段選んでられるほど余裕もないねん」
ふーん、と自分から聞いてきたわりには興味なさ気な返事に肩を落とす。
対して角名はまた別の方向に目を向けた。
「まあ、そんなの岸本の勝手だけどさ
頑張れとも言えないよね」
小馬鹿にしていた目は、今度は憐れみの色を
浮かべていた。
「岸本はもっと早く行動に出るべきだったよ」
「どういう意味や」
" ほら、あそこ "
「…もう手遅れなんじゃない?」
角名が指を差した先には、机に伏してるAを微笑みを浮かべ見つめている治がいた。
「おちてんじゃん?
どう見ても」
冷や汗 。
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グリム(プロフ) - ヤバイ、凄く引き込まれる！次の投稿待ってます！ (1月30日 17時) (
レス) @page13 id: 66f712e8a8 (このIDを非表示/違反報告)
はる - 切ない……切なすぎる…。更新ずっと待ってます‼ (10月15日 20時) (レス) @page13 id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
百合(プロフ) - んごおああああああああ(叫び声)めためた切ない(´；ω；｀)次の投稿永遠に待ってます！ (6月18日 19時) (レス) @page13 id: 587110230b (このIDを非表示/違反報告)
めぃ(プロフ) - ほんとに最高です！主人公ちゃんへの感情移入凄すぎてしんどいです…(泣) (2022年7月24日 5時) (レス) id: 1ba6cd66fa (このIDを非表示/違反報告)
みるきーばなな(プロフ) - うはぁぁぁ、切ねぇぇぇ、、、ッッ！読みながら涙腺崩壊しそうになったぞおい、、（涙） (2022年7月15日 8時) (レス) @page13 id: bfe5e9257b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チェスター | 作成日時：2021年7月5日 12時
