作る私と着る慎 3

3-28. ページ28

慎side 2022/12





慎「準備できた？」



A「これでいいかな…
カジュアルすぎ？」



慎「今日もかわいい」



A「真剣に答えて」



慎「いいと思う」





朝から家が荒れてるのは
Aの服が決まらないから



俺の実家に行くだけなんだから
いつも通りでいいのに





A「よし、おっけー」



慎「緊張する？」



A「してるけど楽しみが勝ってる」



慎「俺も楽しみ
迎えきたから行こ」





マネに午前中の予定を話すと
スタッフ1人午前中に現場入りして
準備しないといけないからって



ついでに俺らを
乗せていってくれることになった





佐藤マ「おはよ」



「「おはようございます
お願いします」」



A「このあいだの
パーフェクトイヤーの件
今返事してもいいですか？」



佐藤マ「うん、考えてくれた？」



A「パーフェクトイヤー
私たちにも手伝わさせてください」



佐藤マ「お、ありがとー
まじでよかった、よろしくな」



慎「また一緒に仕事できるね」



A「フランスもアメリカも
誘いの電話あったんだけど
全部断って日本に残ることにした」



慎「まじ？
え、昨日フランス語で
話してた電話って、それ？




A「有名なコレクションが
あって声かけてもらったんだけど

先約のランペのツアー中になるし
RMPGもあるからね」



慎「う、嬉しいけど
後悔してないの？
有名なコレクションなんでしょ？」



A「『日本でコレクションやるとき
待ってる』って強気に出ちゃった

まーでも、
6年に1度の祭典の方が
楽しそうだなーって思ったから
決めたんだけどね」



慎「そ、か」





Aがいいならいいけどどうしても
俺を優先したんじゃないかなって
思っちゃう



俺、Aの邪魔になってない？
そんなこと思いながら
ボーっとしてると
俺の腕が重くなってきた





慎「…眠い？寝ていいよ」



A「ちょっとだけ寝ていい？」





1回俺から離れて
睡魔の限界が来てる顔で
寝ていいか確認取って
また寝る体制に入る





慎「もっと俺に
寄りかかっていいから

昨日遅かったもんね」



A「重くない？
ちゃんと起こしてよ？」



慎「ん」





今日の午前中を空けるために
昨日徹夜してたからなぁ



俺の肩に頭預けて
すぐ寝たAを起こさないように
寒くないように
脱いでた上着を静かにかけた



おやすみ

3-29.→←3-27.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す