17人中４番目

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北人side 2022/7





龍友さんのドスの効いた声が響くなか
Aちゃんが出てきて



俺ら2人の肩叩いて
『ありがとう！LIVE行くよ！』とダッシュ





北人「行けるの？！」



A「行ける！
時間やばいよ！
ランペトップバッターなのに！」



樹「ケガは？」



A「ない！逆にケガさせちゃった！
私このあと捕まったらどうしよう！」



北人「正当防衛だから大丈夫！
時間やばい！急いで！」





俺らが廊下を爆走してると
前からスタッフ陣が慌てた顔で走ってきて



色々声かけてくるけど
今答えてる暇ない！



もー！
それより道開けて！



その集団の中にうちの青木マネがいて
びっくりした顔しながら
状況察知して



『通ります！』って周囲に知らせて
走る道開けてくれて
なんとか障害物なく
出演者が集まる舞台下にたどり着いた






「「間に合ったー！！」」



「「きた！」」





ランペだけじゃなく
先輩後輩集まる舞台下になんとか到着





「龍友と亜嵐見なかった？」



北人「一緒でした
来ると思うんですけど…ね」





今頃殴ってるかもしれません。



俺は壱馬の横で本番前の準備して
メンバーに色々聞かれるけど
みんなの視線はAちゃん





佐藤マ「後で色々聞くけど、一つだけ！
出れる？」



A「当たり前」





そう応えるとすぐに
衣装さんとメイクさんが
乱れたところを手直し



俺も樹も同じく整えてもらって
間に合うか間に合わないかギリギリのライン





「本番1分前！！」



メイク「速攻で直すから動かないで！」



A「あ！パフ変えた方がいいよ！
あの男のよだれまみれだから！」





過去一慌ただしい
本番前の舞台下なのに
今の言葉で全員が止まった





佐藤マ「今なんつった？」



A「キスぐらい別にいい！

でも気持ち悪いから
ガム持ってる人いないですかー！」



「持ってます！どうぞ！」



「本番10秒前ー！！」
「ランペ急いで！」





北人「無理してない？」



A「へへ かます気しかない」





陣さんの掛け声のあと
トップバッターとしてステージに立ち



何事もなかったかのように
いつもどおりの
パフォーマンスをしてるAちゃん



そして、間に合った
龍友さんと亜嵐さんも
いつもどおりのパフォーマンス



事情を知ってる俺たち5人は
観客に裏で何があったのか
感じさせないまま



初日の公演は終わった

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