作る私と着る慎 7

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Aside 2024/4

　



うそ…まこ怪我したの？



お兄ちゃんの服掴んでたのに
指先からスルッと抜けて



『離れるな』って言ったのに
置いてけぼりにされた



怖いよ…
目開けれないでその場にしゃがんだら…





慎「A」





大好きな人の声がした





慎「A、俺大丈夫だよ」



A「ほんと？」



慎「うん
だから、目開けていいよ」





目開けたら
床に倒れてる人の上に乗って
私に優しい顔を向けてるまこ



よかった、怖かった…



足から力が抜けて
座り込んじゃった私





彰「代わる」



慎「お願いします」






まこが押さえつけてた人の上に
お兄ちゃんが乗って
まこがこっちに来てくれた



部屋の中には
もう1人押さえつけられてる人がいて
その人の上には警備員さん



警備員さん来るまで2人相手だったの？



大丈夫だったの？





慎「立てる？」



A「ううん」



慎「じゃあ」



A「ね、ねぇ、怪我は？」



慎「大丈夫、ないよ」





まこが私のことを持ち上げて
私の部屋に運んでくれた



犯人の『離せよっ！』って
声が怖かったから
あの場から連れ出してくれて嬉しかった





慎「怖いよね、震えてる
大丈夫、大丈夫
今は俺しかいないから」



A「うん…」





まこのにおいと
背中をさすってくれる手で落ち着いて



頭をあげたら『大丈夫？』って…



ごめん、逆だよね
私が言わないとだよね





A「大丈夫？
2人、相手にしたの？」



慎「うん、1人は股間狙って
警備員さんが抑えてくれたんだけど

もう1人しぶとくてさ
Aたちが来る少し前に
投げ飛ばして押さえつけてた」



A「すごい！すごいよ！
ほんとすごい！よかった」



慎「電話なってるの分かってたんだけど
余裕なくて…

ごめん
出てたらこんなに心配させなかったのに」



A「ううん
無事ならそれでいいの

怖かった、すごく…

まこに何かあったらって
悪いことばっかり考えて…」



慎「正直なこと言ったら
腕が少し痛いんだけど
これぐらい大丈夫、ふふ」

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