手を差し伸べた彼４

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Aside




未来とまっさんが声出ししてる部屋を覗くと
目が合っちゃって手招き





A「？ 失礼しまーす」


「「おつかれさま」」


A「おつかれさま」





あの事故で私がスタッフとして
携わってることを知ったバリメンバーは
会う度に話しかけてくれるようになり
ファンって言ってくれた


年下メンバーは敬語で話してくれて
『やめて』って言っても聞いてくれなくて


むしろ私が敬語使ってると
『やめてください』って言ってきて


『敬語やめてくれるまで買い続けます』って
ジュースとかお菓子とか色々買ってきて
強引に敬語やめさせられた
なんつーやり口だよw


買って渡してくる度に
ニコニコのメンバー、特に力也と未来の
推しに負けて敬語卒業





未来「Aちゃんなら
　 ここどうやって歌う？」


A「感情は人それぞれだよ」


未来「聞きたい」


A「んー、そーだなー
　 ♫〜 (歌う)」


未来「すげー」


将宏「やっぱりすごい」


A「私ならこんな感じかな」





2人は満足した顔で歌い終わって
最高のものを本番で出せるメンタルが羨ましい





女1「あ、あの子だよ A」


女2「ちやほやされる理由もわかるね」


女1「美人ならしゃーないよね」


女2「陸くんのか〜」




はい、もろ聞こえー
そこまで酷い悪口じゃないけど
聞かなかったことにできるほど器用じゃない


早くここから出よ





慎「行くか」


A「どこ行くの？」


慎「代官山、変装してよー？」


A「はーい」





目的のお店には若い女の子たちの列が
お店の外にズラーっと並んでて


本人は並ぶ気満々でこっちが心配なる
あの長谷川慎がここにいますよ？




慎「ヒール辛い？」


A「大丈夫
　 そんな薄着で寒くないの？」


慎「大丈夫」




長いこと待って食べたデザートは
めちゃくちゃ美味しくてまこに感謝





慎「なんか、昼と違うけどなんかあった？」


A「え…」


慎「なんかあったんでしょ？」


A「…そんなわかりやすい？」


慎「言ってみ？」


A「陸と付き合ってるの
　 事務所内にバレてから
　 いいこともあるけど
　 …なんかなーって思うことがあって」


慎「…うん」


A「事務所で隠す必要
　 無くなったけど
　 よくないって思ってる
　 スタッフさんもいるからさ」

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