壱馬の声を聴かせたい 3

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Aside 2023/6





HIRO「突然すぎない？」





電話では気が済まず
仕事の合間に本当に来たお父さん





A「また親子関係に戻るね
お父さん」



HIRO「そっか
HIROさん呼び必要なくなるのか」



A「本当は
2人揃って言いたかったけど…

あのね
壱馬と付き合うために辞めたの」



HIRO「…あー、そういうこと
よっぽどの理由だとは思ったけど
それなら納得した、はは

おめでとう」



A「ありがと」




壱馬に
『お父さんに付き合ってること言った』
とLINEしたら既読のまま…



勝手に言ったから怒ってる？



早い方がいいと思って
先走りすぎた？



そんなだから壱馬の家に行くか迷う



でも、私が預かってる鍵がないと
壱馬は家に入れないから
行くしかないんだよね…



モヤモヤしながら
溜まりまくっていた通知に
ひとつひとつ返信…



玲於からのLINEは
私が辞めた理由を
ドンピシャに当ててきてて



やっぱり他の人とは違うな、と
長年私を支え続けてくれた存在だと
思い知らされる



そろそろ行くかぁ



言われたとおり
外が暗くなる前に川村家へ行き



普段ならマンガ読む気になるけど
怒ってるかもだから
今日はやめておいた



怒ってるにしても
早く帰ってこないかな



好きな人を家で待つ幸せに対して
こんな生活も悪くない、と
1日目ながら実感してる私

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