作る私と着る慎 6

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慎side 2023/12





「長谷川くん！
これAちゃんに渡してくれる？
過去のパーフェクトイヤーの資料
って言ったら分かると思う」



慎「分かりました、渡しておきます」





リハ終わりにAと仲のいい
衣装さんがスタジオに入ってきて
渡された紙袋



そういえば
Aもなんか言ってたなぁ



まだ帰れないけど
預かったことをLINEして
打ち合わせが始まった






HIRO「12月LIVEばかりで
大変だと思うけど
体調管理気をつけて走り抜けよう」



「「はい」」



HIRO「おつかれ」



「「お疲れさまでした」」



慎「拓磨ー、デザインやろ〜」





打ち合わせが終わってすぐ
拓磨とデザイン決めをして
今日の仕事終了



Twitterを更新しようと
スマホを開くとAから返信が来てた



もう少しで帰れるけど
家いんのかな、仕事かな…っ





A家事放棄したから夜ご飯済ませてきて、家には何もない





名前を確認するほど
普段のAからは
想像できない文で



なんで返したらいいのか分からない
…怒ってる？俺なんかした？



家のドアを開けるまで
思い当たることはなくて
真っ暗な家に電気をつける





慎「…A？」





あれ、寝室じゃないの？
寝てんだと思ってた



Aの部屋を開けると
よかった、いた





慎「A、A〜」



A「…おかえり」



慎「…ただいま
…なした？体調悪い？」





布団を被ったまま
出てきてくれなくて
これは困った、初めてパターン



赤い悪魔がよぎったけど
もう少し後のはず





A「もー寝る」



慎「俺と一緒に寝てくれないの？」



A「やだ」



慎「…なんかした？
ごめん、心当たりない」



A「なんもない
今日は電池切れの日なの」



慎「…わかった
なんかあったら言ってよ」





結局顔を見ることはできず
Aの部屋を出て



ウーバーで届いた飯を食いながら
Aの飯食いたい、と思いつつ
普段どれだけ尽くされてるのか
分かる機会になった



遥に『家事放棄宣言と
電池切れの日言い渡されたんだけど
そういうのあった？』と
助けを求めたら



『ある、今までなかったのがすごい』
と即答



…そーなの？
今まで無理させてたんだ

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