作る私と着る慎 6

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慎side 2023/11




リハ中『慎くん鬼電来てるよ』と
スタッフさんに教えてもらって



誰だろ？と思いながら見たら
Aだった、珍しいな





慎📞「ごめん、どーした？」



A📞「あ、出た…えっと…」



慎📞「なんかあった？」



A📞「い、いや、大丈夫
なんでもない！ごめんね！」





…は？切れた



気になりすぎて
すぐに折り返したら
次は光司の声がして
電話の理由を教えてくれた



なんで俺の彼女は
頼ってくれないんだろう



何に遠慮して
言えないんだろう



『響くんが来て
ちょっと体調悪いから
帰ってこれる？』に対して
迷いなく『すぐ帰る』と言って



メンバーに頭下げて
抜けさせてもらった





慎「ただいま、A」



A「お、かえり」





俺と入れ替わるように
光司が出て、2人きり



とりあえず、泣いてはなさそう





慎「大丈夫？」



A「帰って来てくれてありがと」



慎「遠慮しないの
仕事の邪魔とか、思ったんでしょ」



A「思った。」



慎「言ったよね
Aに何かあった時は
すぐ駆けつけたいって」



A「ごめん、仕事大丈夫？」



慎「今日みたく
抜けれる仕事もあるから
次からはちゃんと言って、約束」



A「うん」





このあと、一緒にお風呂入って
光司にも怒られたことを聞いた





A「『こういう時に頼られないと
何のための彼氏なの？って
慎を悩ませるぞ』って言われた」



慎「ほんとそーだよ」



A「仕事の邪魔
したくないんだもん」



慎「じゃあ、次からは
逆の立場なって考えてみて？

俺に何かあったとき
Aの邪魔だからって
黙ってたらどお？」



A「やだ」



慎「でしょ？
次からは頼れる人ー？」



A「はーい！」



慎「ふふ、あがるか」



A「お詫びの
マッサージしてほしい人ー？」



慎「ふふ、はーい」





返事はいんだよなぁ、ふふ
次が来ないに越したことはないけど…



この日を最後に
『買ってくれる人の生の声聞ける』と
楽しそうに言ってたのに
店頭に立たなくなった



複雑

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