2話 ページ3
ここの学園に転校してきてもうすぐ1週間がすぎる。この1週間は本当にあっという間だったが、雷堂メラがどのような人間なのかが分かるような1週間でもあった。
彼は不良だ。学園内の皆が口を揃えてそう言う。だが、私は雷堂の事を本当に不良だとは思えなかった。
まず、言う事は荒いが決して間違っている事を言っていない。いい意味でも悪い意味でもちゃんと人間で、人の意見はちゃんと聞く(従うかどうかは別として)。
彼は時間を守る。この1週間、遅刻も早退もしていない。それで時間を守ると断言するのは少し異議が出そうだが、私は彼が授業をサボったのを見たことが無い(だがほとんどの時間教科書を立てて爆睡していた)。
私も雷堂も中学2年生だ。まだ子供でいてもいいのに彼は私達よりかなり大人びている。
大人びている理由を、私は知らない。
｢＿どいてどいてぇーっ！！｣
FST時、学園内のベンチでゆっくりしていると可愛らしい女の子の声が聞こえた。そちらの方向を振り返ると＿
｢…！？｣
水色の髪の少女が空で暴走していた。その暴走は止まらず、そのままこちらに突っ込んでくる。
顔から突っ込んで来、ぶつかりそうになった所を脇腹を両手でつかみそのまま後ろに倒れた。
｢ごめんなさい！大丈夫ですか！？｣
少女はすぐにそう言ってきた。私は自分の運の良さに感謝した。倒れた所が芝生だったからだろうか、痛い所はどこもない。
｢うん…あなたは大丈夫？｣
｢はい、受け止めてくれたので助かりました！｣
ちょっとこのこの調子が悪くて、と少女はシューズを撫でる。機械仕掛けでよく分からないが、その機械が不具合を起こしたのだろうか。
｢よかった…｣
｢…あの、あなたってこの前来た転校生ですか？｣
顔をまじまじと見られてから、そう尋ねられた。
｢ええ、そうだけど…｣
正直に応えると、少女はすぐに顔をパァっと明るくさせた。
｢やっぱり！美少女転校生って噂で持ち切りだったのですぐに分かりました！メラ先輩の隣なんですよね？｣
｢なんで知っているの？｣
｢本人に聞いたんです…あっ、私メラ先輩の後輩の姫川フブキです｣
｢AAです…｣
しっかり自己紹介をされて思わず私も名乗った。｢知ってます！メラ先輩から聞きました！｣と帰って来、どこまで話しているんだと思ってしまう。
｢メラ先輩、A先輩が来てからなんか明るくなったというか…そんな顔できるんだと言うか…｣
耳打ちで言われた内容に、思わず顔が赤くなった。
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ウエサマ(プロフ) - キリノ様〜続きを書いてくだせ〜 (2022年7月13日 18時) (
レス) @page42 id: 1442eac3b7 (このIDを非表示/違反報告)
キリノ(プロフ) - コメントが付いた…だと！？花音さん、ありがとうございます！そう言っていただけると励みになります♪これからもゆったり更新していく予定なのでよろしくお願いします！ (2021年3月2日 21時) (レス) id: fda9b97bde (このIDを非表示/違反報告)
花音 - 初めまして♪凄く面白かったです( ≧∀≦)ノﾒﾗちゃんったら皆がいるかもなのに大胆(*/□＼*)続きがとても気になります( ;｀Д´)これからも応援してます(^○^) (2021年3月2日 20時) (レス) id: c9954f1e86 (このIDを非表示/違反報告)
キリノ(プロフ) - 感想などこちらにお寄せください！出来る限り返答します！ (2021年1月13日 8時) (レス) id: fda9b97bde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キリノ | 作成日時：2020年12月30日 12時
