第四十六話 ページ47
あれ、また、何か僕やらかした？
周囲の視線を受けながら、そろりと目を動かして様子を伺う。
ロボロさんは驚いたように僕から距離を取っているし、シャオロンさんは信じられないものを見る目をしている。うつせんせいさんは何を考えているのか分かりづらい顔をしているし、ちーのさんはやっぱりちょっと身を引きながら此方をじっと見つめていた。…眼鏡のせいで顔はよくわからないけど。
『やっぱぺ神に先に見てもらった方が良かったか？』
『何やトントン、何か知っとんのか！？』
『あの、皆さん、まずは吃驚させてすみません。実は我々もよくわかっていなくて…』
トントンさんが何かを呟くように言い、ロボロさんがそれに返す。そこにエーミールさんが割って入り、何やら宥めている様にも思えた。
あれだけ賑やかだった食卓の空気が変わり、どこか緊張感を孕んだものになる。
僕は既に食べた分でだいぶお腹は満たされていたけど、まだ残っている真っ赤なチャーハン？を勿体無いなあと思いながら水を飲んでいた。呑気に食事を続けていいのか分からなかったから。
『ちょ、トントン、いっかい確認させて？コイツは俺らに危害を加えるんか？』
『いや、それは無い…と思う。大人しいし。』
『なんかぽやぽやしとるもんな。空気が。』
『亜留間次郎先生みたいなバイオスーツ、ってことはないんか？』
『それは…分からん。それについて明日のうちにぺ神に見てもらう予定やった。』
やいやいわやわや、段々食卓に話し声が戻ってくる。比例して空気も少し緩んで、僕はほっとしつつまだ水をちびちび飲んでいた。さっきの滅茶苦茶辛いチャーハンは懲り懲りだ。
なんなら、今も舌が少しビリビリする。僕の故郷にあれだけ辛い料理なんかなかったよ…
『そういや、なんでぺ神今日見れんかったん？大体ヒマやん、医療班』
『なわけあるかい。いつも擦り傷だらけの兵士の手当てで忙しいわ。内ゲバの日は特にな』
『あぁ…あと、あれ、なんやっけ？ウチの班で倒れたやつおってん、だ、だから忙しかったんとちゃう？』
『そういやあったな。食中毒？』
『それは検査中や。』
…ちょっと暇だな。激辛チャーハンはもう、できれば食べたく無いけど、新しくハンバーグを取るのもなんだか申し訳なさがある。
僕は少し考えてから昼間の事を思い出して、両手を合わせ「ごちそぉさま」とまた辿々しく言った。
『なんや、もう食べへんのか？』
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ニノ(プロフ) - みずきさん» コメント有難う御座います。実は第七話にてエイリアンネタを入れるつもりでしたが、没となりました。勿体無くて消せておりません。面白いと言って頂けて嬉しいです、そして応援ありがとう御座います！多忙の身故、細々とですが続けさせて頂きたく思います。 (2022年10月8日 23時) (
レス) id: 36c64675ec (このIDを非表示/違反報告)
みずき - わぁ、夢主くんがエイリアン？なの初めて見ました！めちゃくちゃおもろいです！応援しとります！頑張ってください！ (2022年10月7日 20時) (レス) @page35 id: 129e1b5429 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ニノ | 作成日時：2022年9月14日 1時
