episode15 ページ17
その後もずっと私達は話し続けている。
「…へぇ、実結ちゃんは一人っ子なんだ。」
実結「Aちゃんは違うの？」
実結ちゃん、少しは私に慣れてきたかな。
「うん。私には、兄がいるの。一人。」
しっかりした兄がね。
私の大好きな兄さん。
でも…
「血は繋がってないけどね。」
実結「っえ…？」
そう。
兄さんとは、血の繋がらない兄妹。
お父さんが、養子として受け入れた。
私が小学3年生の時に迎え入れられたんだ。
もともと兄さんには自分の名前があった。
お父さんは兄さんの苗字を変えようとしたけど、兄さんは断固として断って、
結局お父さんが折れ、苗字は変わらなかった。
あの時は何とも思わなかったけど、今なら分かる。
兄さんは強い。
あの頑固なお父さんを、諦めさせたんだから。
本当に尊敬してる。
実結「そ、そうなんだ…。その、お兄さんとは、仲良いの？」
「うん。少なくとも、私はそう思ってるよ。まあ会ってすぐ仲良くなった訳ではないけど。」
あの時は…
「最初は、どうしていいのか分からなくてさ。突然兄が出来たって言われても、全然実感が湧かないし。兄さんに聞けば向こうも同じだったみたいで、お互いに距離を取ってたの。」
今では考えられないよ、本当。
実結「…聞かせてくれて、ありがとう。」
実結ちゃんは柔らかく微笑んだ。
…実結ちゃん、普通にしてても可愛いけど、笑うともっと可愛いと思う。
私にはそんな笑顔できないよ。
「うん。」
私がそう返事すると、
実結「あ…」
と声を漏らして、急に前を向いてしまった。
？
どうしたんだろう。
そう疑問に思っていると、女子達の嬉しそうな声が聞こえてきた。
女子「あ！いらしたわ！」
女子「おはようございます！」
女子「おはようございます…！！」
声のした方に目を向けると…
髭切「おはよう。」
…髭切さんだった。
女子が次々と挨拶をしている。
「すごい人気ぶり。」
小さく呟く。
髭切さんはそのまま席に座った。
それを見て視線を外そうとすると。
髭切「……」
「……」
目が合ってしまった。
髭切「……ふふ。」
そしてニコッと微笑んできた。
それから髭切さんはすぐ前を向いた。
「…はぁ…」
あとでランチ、か…
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shuna(プロフ) - きよひーさん» ありがとうございます！楽しんでいただけてとても嬉しいです！頑張ります！ (2019年9月1日 14時) (
レス) id: 6cb408ae69 (このIDを非表示/違反報告)
きよひー(プロフ) - 面白いですね！更新待ってます、頑張ってくださいo(･ω･´o)(o｀･ω･)o (2019年9月1日 11時) (レス) id: 276c9143cf (このIDを非表示/違反報告)
shuna(プロフ) - 幸別愛友さん» 見てくださりとても嬉しいです！ありがとうございます！ (2019年8月12日 11時) (レス) id: 6cb408ae69 (このIDを非表示/違反報告)
幸別愛友 - 更新が凄く楽しみですね！頑張って下さいp(^∀^)q (2019年8月12日 11時) (レス) id: 978af02bfc (このIDを非表示/違反報告)
shuna(プロフ) - 礪さん» 読んでくださりありがとうございます！時間があれば頑張って更新しますね！ (2019年8月11日 22時) (レス) id: 6cb408ae69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shuna | 作成日時：2019年8月11日 18時
