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車内で信号をやり過ごした後、浅野くんの太もも付近からむくりと起き上がって一息付いた
……赤羽くんに気付かれた?
でも目が合ったのは極わずかな時間だったし、勘違いかも知れない。いや是非ともそうであって欲しい
「さて、無断で膝を貸してやったんだから、理由を聞かせて貰おうか」
考え事をしていると浅野くんが声を掛けてきた
……あ、そう言えば咄嗟に抱き着いた事をそっちのけにしていた
『ごめんなさい!あぁするしか無かったんですぅ!』
「車の外に何かあったのか?」
『はい!見たくない物がありました!』
「僕はそれを聞いてるんだ」
えー、そんなの言いたくないよ
って言うかむしろ、赤羽くんってワード言っちゃダメなんでしょ?
けど浅野くんからの圧が凄いので、このまま黙っていたら多分お説教だ
やんわりと伝えてみよう
『浅野くん!今からゲームしましょう!私の頭の中を言い当てて下さい!』
「は?何だ唐突に」
『良いから良いから!そっちの方が楽しいですよ!』
こうして私の頭の中を当てるゲームが始まった
*
『質問は全部で3回まででどうですか?』
「あぁ、良いだろう」
『ドンと来いです!』
彼は真剣に物事を考え始めた
……何から質問してくるのかな?
*
長い。シンキングタイムが長過ぎる
あれからもう5分程経過していた
『浅野くん硬いよ!これゲームだからそんなに考え無くて良いんですよ!もっと軽い気持ちでやって下さい!』
「いや、有効な手段を考えていただけだが」
『私に頭脳戦を挑んでるんですか!?無謀ですね!何故なら馬鹿だからですガッハッハッ』
自分でそんな事を言っていたら、浅野くんは哀れなものを見る目で見て来た
その顔辞めろォオオ!!
そうして何やかんやでようやくゲームが始まった
間髪入れず彼は私に質問を投げかけてくる
「それは実在する物か?」
『はい!実在する者です!』
今の " もの " って人ってことだよね?
「それはよく利用するか?」
『はい!よく利用します!』
って言うかむしろ、利用されてる側だけど
「それの色は赤いか?」
『はい!赤色です!』
赤羽くんの髪の毛って赤いもんね?
『これで質問は終わりですよ。答えどうぞ!』
「……そうか。僕と居ても考える事はアイツの事なんだな」
彼は何かわかり切った顔をしている
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潰れたいちご(プロフ) - この作品、「好きだから。」という曲がピッタリだと思います!よければ聞いてみてください! (2022年5月9日 19時) (レス) @page25 id: 2cda77c812 (このIDを非表示/違反報告)
ハバネロ(プロフ) - ご協力感謝致します!(*´-`*) (2019年6月20日 23時) (レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
みくり - 私も、授業中とか種転がってないかさがしてみます!!(笑) (2019年6月20日 23時) (レス) id: 2a3b3aad81 (このIDを非表示/違反報告)
オタク少女(プロフ) - ハバネロさん» じゃあまた2人をいじる材料を探しますね!(黒笑) (2019年6月20日 21時) (レス) id: 3dab4c0edd (このIDを非表示/違反報告)
ハバネロ(プロフ) - 御二方お便りありがとうございました!喜んで頂いて何よりです!またラジオをいつも盛り上げて下さるのは私では無く、このようにお便りを下さるからですよ(*´ ∨`)シチュエーションを考えるのが凄く楽しかったです!これに懲りずまた何かあればお申し付け下さい! (2019年6月20日 21時) (レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハバネロ | 作成日時:2019年6月7日 12時