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午前の部が終わり
走って雄登がいる教室へ向かう
午後から雄登と回る約束をしてたから
ちょっと張り切って
ミスターコンの準備室で 髪を巻いて
メイクもいつもよりしっかりめにやってみた
「雄登!おまたせ!」
雄登は私の姿を見るなり
目をキラキラさせて 髪を触ってくる
雄登「どうしたの?A」
「ミスターコンの準備室でコテ借りてきた!
メイクも変えてみたよ」
雄登「超可愛いじゃん、」
雄登の口からあまり聞かない『可愛い』に
少しドキッとしてる自分がいる
準備してきて良かったなあ、なんて
「冗談やめてよ、」
雄登「ほんとだよ?」
午後からは 体育館でミスターコンが開催される
本当はあまり見たくなかったけど
凛が写真部で最前列の場所を取ってるらしく、
おいでよ!って誘われちゃって
なにより飛貴すっごい張り切ってたから
行くしかないよね、
時間を確認して
飛貴がいる 体育館へと向かった
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体育館のステージでは
ミスターコン出場者による ダンス発表が始まってて
凛に連れられて
最前列に 雄登と並んで座った
センターで踊ってる飛貴と目が合う
私と目が合うと ウインクしてくれたのに
その後に 違う子にも同じことしてて
キャーキャー言われてる。
「なんか、」
雄登「ん?」
「アイドルみたいだね」
体育祭の応援団の時も思った、この感じ
いつも隣にいる幼馴染なのに
すごくキラキラしてて
なんだか、手の届かない
遠い存在になったみたいな
ダンスが終わり 1人ずつ自己紹介が始まる。
飛貴「2年2組の浮所飛貴です!」
飛貴はそれまでずっと、チラチラ目線くれて
こっちのこと気にしてたのに
飛貴「彼女募集中でーす!」
そう言った瞬間 目が合わなくなって
同時に胸が ちくっと痛む。
飛貴の言葉に反応して
女の子たちの黄色い歓声が響いた
…飛貴は最初から 近くにいないんだ
手の届く存在じゃない
そんなの、心のどこかで分かってたけど
いざ突きつけられると苦しい。
「龍我も出ればよかったのにね、ミスターコン」
雄登「確かに、(笑)」
雄登が心配そうな顔して見てくるから
龍我の話をしてごまかせば
ホッとした顔で笑ってくれた。
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梨乃(プロフ) - 続きが気になります。続編お願いします!! (8月9日 21時) (レス) id: 5cceb5056f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴぴ | 作成日時:2021年1月4日 21時