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そんなこんなで朝食を済ませてそっとハリー達から離れて8階のあの部屋に向かった。
この前より開くのに時間かかったけどなんとか部屋に入ることができた。
今の時間だと日本では18時だね。
スマホを開いて緑の吹き出しアイコンを押してじいちゃんに電話をかける。
｢もしもし…あぁるあかい｣
『もっしもーし！じいちゃん今時間ある？？』
｢もちろんあるさ、術を学びたいんだろ？ずっと待ってたよ｣
ビデ通にしてスマホをいい場所に置く。
まずは準備体操から。画面越しのじいちゃんと一緒に準備体操する。
なんか体育の授業してるみたい。小学生に戻った感じがする。懐かしいわ。
準備体操がおわって早速教えてくれるのかと思いきや復習からだった。
まじかー…全っ然覚えてないよ。
｢じゃあ…手首を掴まれたときはどうする？｣
うわくると思った。えーっと……思い出せるあ！
＿＿＿｢テコの原理で手を外すんだよ｣
＿＿＿｢股間を蹴っても、頭突きしてもいいぞ｣
記憶の奥底に埋もれていたシーンを引っ張り出してじいちゃんがいっていた言葉を頭の中に流した。
『えっと…テコの原理で外す？』
｢正解。詳しく言えば手首を支点に肘を相手の方向に回す。次は後ろから抱きつかれたときだ｣
うーん、覚えてるようで覚えてないような…。
さすがに4〜5年前のことはしっかりと覚えてない。
だけどあれは覚えてるかも。なんだっけ、あのあれだよ。あれ。
『糸が切れた人形のように…！』
｢その通り、脱力して下に落ちる。そして相手の腕を真上に押し上げるんだ｣
まって私天才じゃね。結局は覚えてるっていうね。この記憶力をテストに活かしたかったわ。
なんか楽しくなってきた。クイズ番組みたい。
｢最後だ。押し倒されたときはどうする？｣
『目潰し！！！』
自信よく大きな声で即答する。
これだけはちゃんと覚えてた。まじおかしいよね。下品なのしか覚えられない。
｢ふっ、それで覚えてたのか…でもまずは掴まれた手首を離すんだ。それから目潰しなり股間を蹴るなりしてもいい｣
じいちゃんに笑われちゃった。てへ。
てか全問正解ってすごくね。えぐくね。天才じゃね。最高じゃね。
やっぱ一生懸命がんばったからなのかな。
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作者名：ちるあ | 作成日時：2022年12月28日 0時
