ふたりの男【YG×JN】 (ページ11)

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ずっと人の顔色を伺う人生だった。

多分親と仲が良くないから。

だからか、いつのまにか、

期待に応えるためにはどうしたらいいか考えて

それを正確にわかるようになっていた。

人から好かれるのは得意だった。

みんなが喜ぶ言葉を言ってあげて、

時に悪いと思うことも善だと言ったから。

そして、みんな私に言う。

悩みがなさそうで羨ましい、って。

悩みばっかで、もう悩みが何かもわからないほどにあるのにね。

ずっと自分じゃないみたいで、

いつも状況に決断を委ねていた。

そうすれば自ずと正解がわかったから。

だけど、

時々それは全て間違っているんじゃないかって

考えたりすることもある。

だって、私が好むものや抱く感情は全て平均的。

どこにも個性がない。

でも、もうどうしようもない。

これで22年生きてきた。今更変えられない。

だから、この私を愛してくれる人を探している。

誰でもいいと身体目当てな男や

顔で好きになる男じゃなくて、

私のこの性格を受け入れてくれる人。

そして、普通な人がいい。

無償の愛をくれる素敵な家庭に生まれて、

個性を持ちすぎず、一般的な職につく人、

そんな人と出会って愛されたいと思う。

そんな夢を見ているのは、

20代を迎えた普通の女だと思う。

そして、最近その夢を叶えてくれそうな人に出会った。