time sharing house～日常茶飯事～ (ページ7)

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　イケボと囃し立てられるそれは、男であってもどきりとさせられる。
ずっと聞いていたい、と髙木の担当しているラジオのリスナーはリピーターが圧倒的に多いと聞くけど。
あっさり納得できてしまうくらい、聞いていたいと思わせられる声音だから。

　「雄也早かったね。それも大ちゃんと一緒とか珍しい」

　「今日のゲストさん、明日の仕事が早いらしくて。有岡くんとは駅で偶然ね」

　「そ。電車降りたらホームで髙木と会ってびっくりしたわ」

　どうせ帰る場所は同じだから、とふたり一緒に帰ってきたらしい。
なのに髙木のほうが入ってくるの、ちょっと遅かったけど。

　「あ、光くん。門とか玄関の戸締り確認してきたから大丈夫だよ」

　「サンキュー雄也、助かる」

　なるほど、それでね。
門とか庭とか、一通り見回ってから入ってきたから遅かったのか。
スマートに気が利く髙木はさぞかしモテるだろうな、とこういうときよく思う。