time sharing house～日常茶飯事～ (ページ29)

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・４day（yt）ページ29

　夏休みに入れば毎日遊びたい放題！
なんて素晴らしい日々だ！
なんて思っていられるのは最初だけ。

　ほんとうに毎日遊んでいるわけではないけど、それに近い状況ではある。

　授業がある日は基本的に集まれない。
だから毎週末がバンドの練習日ではあったけど。
夏休みに入れば、そんなの関係がない。

　朝から集まれる人は集まって、練習に明け暮れる。
そうして週末にはライブハウスでライブに出て。
また週明けからは、練習。

　すごく充実した毎日で、バンド活動が大好きな俺には願ったり叶ったりではあるものの。
俺たちは学生、それも高校生。
まだ１年生だから、受験だとかそういったものに縛られないではいられるけど。

　課題が、さ。
多いわけよ。
中学のときとは比べものにならないくらい。

　単純に教科数が多い、っていうのもある。
けど一教科の課題量が中学のときと比べて倍くらい。
それだけでも悲鳴を上げたいところなのに―――

　「それでも授業中に進められただけでもいいほうだよ」

　そう。
夏休み直前の授業は、課題をさせてくれる先生が多かった。
だからワークとかプリントといった類いのものは、なるべく減らしたつもりだったけど。

　減らした、と思ったんだけどなぁ。

　「じゃあ明日は課題漬けだね」

　いつものように借りスタジオでバンドの練習を終えて、帰り支度。
明日はバンド仲間がみんな用事あるみたいで、練習はなしってことに決まった。
それで、予定のなかった俺は同じバンド仲間の圭人にどうする？って聞いたんだけど。

　課題するよ、って圭人が言うから。

　暇だったらどこか遊びに行く？なんて聞こうと思っていた俺が馬鹿だったみたい。

　明らかにしょぼんとした俺を見て圭人が課題は進んでる？って言うから。
よくよく思い返してみれば、そんなに進んでいない。
バンド練習を終えて家に帰ると、少しずつでも片付けているつもりではいたけど。

　課題の総量と終了数、提出日を考えれば間に合うか微妙なところ。