time sharing house～日常茶飯事～ (ページ18)

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・３day（ym）※ymcn ページ18

　暑さのピークが近付いてきた、１１時頃。
窓の外を見てみれば日が燦々と降り注いでいて、あの下へ出ていくのは嫌だなと思うものの。

　明日から夏休み。
成績表を受け取って気落ちしたのは一瞬で、教室内はもう長期休暇への希望に満ち溢れている。

　冷房が効いている教室内でも、わいわいみんなが騒げばそれなりに暑苦しいものだけど。
自分もその浮足立っているうちのひとりには違いなくて。
休暇中に出されている課題の多さには辟易するものの、どちらかというと楽しみが勝っている。

　今年の夏休みは去年までと違う。
あまりに長い休みだから、数日は実家へ戻らないといけないだろうけど。
それでも、いままでよりはずっと自由な夏休みだ。

　『日常茶飯事』というシェアハウスで、多くの立場が違う人たちと過ごす。

　休み中の注意事項とか、登校日とか。
いろいろくどくど話をしていた担任が口を噤み、ようやっとＳＨＲが終わった。
これで自由だ、とばかりに教室内はさらに騒がしくなったけど、そんなのどの教室も同じ。
廊下まで声が反響して、ほんとうに五月蝿いけど。

　元気いっぱいの生徒を見て、先生もどこか楽しそうに笑っている。

　まだまだお昼前、これからどこかへ遊びに行こうか計画を立てている生徒が大半。
そんな中で俺は纏めていた荷物を持つと、教室の外へ。
いくつか呼び止める声が掛かったけど、すべて断った。

　遊びに行くのが嫌なわけじゃないし、魅力的だとは思うけど。
クラスの友人たちより優先するべき存在が、俺にはある。