普通じゃないモノへの恋は難しい！！ (ページ44)

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簪ページ44

チャリ…。

なんとなく、だるかった日。

心には雨が降っていたけど、皮肉にもとても晴れているときの昼下がり。

ほのか「…こんなに綺麗な簪…貰っても良かったのかな…？」

簪をデスクに置く。

今日は何故か土籠先生は欠席なのだ。

…赤色のベゴニアの花の簪。

その花びらは歪んだハートのようで…

燃えるような…赤。

ガラスのように花びらは透き通り…

デスクに、赤い光をもたらす。

ほのか「…やっぱ、わかんない。」

なんでこんなに優しくしてくれるのか。

それともただの素なのか。

……………教えてよ…！！

そんな時。

「せーんせ！こーんにちは！」

ほのか「っ…！？」

後ろから肩を叩かれる。

実夢「ふっふっふっ！碧朧さんはなんかお困りですねぇ〜？」

わざとらしく顎にあてる実夢ちゃん。

ほのか「うん…。そーだね…。実夢ちゃんの一世一代の告白成功してるか心配だねぇー。」(棒)

んなっ！！と実夢ちゃんは満更でもない反応をする。

いつもだったらちゃんと対応していたが、今は乗り気ではない。

………こんなに悩んだのは久しぶりだ。

…そもそも、恋とかよくわかんなかったし。

実夢「そそそそ、そんなことより！！先生ですよ！！どうしたんですか？」

ほのか「…あ、あそこに…プリンが飛んでる。」

実夢「え！？どこどこっ！？！？」

実夢ちゃんが気を取られているうちに簪を隠す。

まだ気づかれてなくてよかった…。

実夢「…( ﾟдﾟ)ﾊｯ!プリンは飛ばないんだった！！先生！！なんて嘘をっ！！」

ほのか「あはは、実夢ちゃんだなぁ…。」

次の瞬間。

私の視界は真っ暗になった。

どうしよ、気持ち悪い。目眩する。

実夢「せ…せっ…！！ほ…かせ…ん…！！！！」

あれ…？実夢ちゃんが叫んでる。

ごめんね。何かよくわかってないけど。

どーしたんだろ私。体動かせないや。

私の意識はシャットアウトした。