第百六十九夜 ページ22
◇貴方side
咲「A?何を言ってるの?」
「なんで、そんなこと聞くの……………?」
咲「なんでって、ただ聞いただけよ?」
いや、お母さんは絶対に聞かない。
だって、目の前に水晶があるんだもん。
“どこ”じゃ、ない。
どうやって、のはずだよ。
さっきから、おかしかった。
「貴方は、誰?」
咲「A;?」
「逃げ延びたって言ってたけど、じゃあ何でイノセンス持ってないの?」
咲「ちゃんとあるわよ?ほら、」
確かに彼女の手にはイノセンスがある。
けど、
「お母さんのイノセンス、今私が持ってるんだよ?」
咲「ッ!?!?」
ヘブラスカが言ってた。これは咲、お母さんが所持していたイノセンスだって。
もし手放してヘブラスカのところに戻っているのなら、所持者は亡くなって誰かが回収しているか、ノアに切り離されて破壊される前に誰かが回収しているか。
でも彼女は、“AKUMAに”って言った。
私たちエクソシストなら、AKUMAかノアかの判別なんて簡単だ。
私はすぐに離れて距離をとる。
「もう一度聞くよ、貴方は誰?」
?「あラァ、見破ってしまいマシタカ♡さすが親子、と言ったところでショウカ♡」
「はく、しゃくッ……………」
伯爵「巧くできているデショウ?苦労して造ったのデスカラ♡」
「え、?」
伯爵「これハ、ちゃんと貴方の母親デスヨ?」
「でも、」
伯爵「ソウ、“肉体は”母親デス」
「ッ!?!?!?!?!?」
伯爵「苦労したのデスヨ。本来のAKUMAはイノセンスに触れもしなィ。でも、貴方に信じて貰うために改良してやっと触れるようにできたのですカラ♡
しかも貴方は鼻が利ク♡ちゃあんとAKUMAだと気付かれないように臭いまで消シテ♡」
なんて、ことを……
お母さんの、身体で、
伯爵「サァ、その“お狐様”ハ、どこにあるのデス?」
どんどん近づいてくる闇。
駄目だ。
私の中で、警告音が鳴り止まない。
逃げて。
逃げて。
そんな声が、頭の中に響いてくる。
けれど、
弱い私は、一歩も動くことが出来なかった。
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ゆきな☆(プロフ) - レーナさん» ありがとうございます( ´ ` *)更新遅くなってしまってますが頑張ります(*^^*) (2020年2月24日 20時) (レス) id: eaaa1b941d (このIDを非表示/違反報告)
レーナ - 続き見たいのです!頑張れんこん!ゆきな☆様! (2020年2月24日 20時) (レス) id: c89295cbe6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな☆(プロフ) - ナナさん» ありがとうございます( ´ ` *) (2020年2月17日 8時) (レス) id: eaaa1b941d (このIDを非表示/違反報告)
ナナ - 凄く面白いです! (2020年2月17日 0時) (レス) id: c9731af75b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆきな☆ | 作成日時:2020年1月26日 17時