第百六十八夜 ページ21
◇貴方side
“A”
暗闇の中で、聞こえてくる声。
“A”
この声は、
“いつまで寝てるの?早く起きて”
「おかあ、さん、」
咲「そうよ、お母さんよ」
「ほんと、に？」
咲「えぇ、そうよ。大きくなったわね」
「おかあｯさんｯ〜〜ｯ！！」
今までの想いが溢れだして、広げてくれた腕の中に飛びこんだ。
お母さんだ。
あの時、夢で見たお母さん。
ずっと、寂しかった。
周りはみんな、親代わりみたいに接してくれた。
けれどやっぱり寂しくて。
会えるんだったら会いたい。
ずっと、願っていたことだ。
咲「寂しくさせて、ごめんなさいね」
「ううん、ううん、」
咲「これまでの事、母に教えてくれるかしら」
そして、沢山話した。
これまでの私が歩んできた思い出を。
「これ、お母さんのなんだよね」
ふと、手に持っていた水晶を出した。
咲「え、えぇそうよ」
「クロス元帥から、聞いたんだ。お母さんのこと。あと、“お狐様”からも」
咲「…………………そう、」
「…………………お母さん？」
咲「ん？どうしたの？」
「お母さんって、今までどうしてたの？」
咲「…………………ＡＫＵＭＡに殺されそうになったとき、咄嗟に逃げ切れたの」
「………………………？」
咲「けれど、深い傷を負ってしまって。だから教団に、Aに会えなかった。本当に、ごめんなさいね。
でも、これからは一緒にいられるわ。これから、今まで一緒にいられなかった分の思い出を作りましょ？」
「…………………うん」
咲「そういえば、“お狐様”に会ったって言ったわよね？」
「うん、言ったよ」
咲「それは、どこで？」
「え、？」
咲「どこで、会ったの？」
なんで、
なんで、
なんで、そんなこと聞くの…………？
「あなたは、お母さん………………………………？」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 104人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆきな☆(プロフ) - レーナさん» ありがとうございます( ´ ` *)更新遅くなってしまってますが頑張ります(*^^*) (2020年2月24日 20時) (
レス) id: eaaa1b941d (このIDを非表示/違反報告)
レーナ - 続き見たいのです！頑張れんこん！ゆきな☆様！ (2020年2月24日 20時) (レス) id: c89295cbe6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな☆(プロフ) - ナナさん» ありがとうございます( ´ ` *) (2020年2月17日 8時) (レス) id: eaaa1b941d (このIDを非表示/違反報告)
ナナ - 凄く面白いです！ (2020年2月17日 0時) (レス) id: c9731af75b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆきな☆
| 作成日時：2020年1月26日 17時
