episode.162 ページ10
◇貴方side
え、なにこれ。
家の駐車場には私のBMWi8、ヤマハのバイク、そしてその隣には真新しいバイクが置いてあった。
座るところには赤いリボンとメッセージカード。
“Happy birthday my Kitty”
「ベルねぇ！？」
え、ちょっと待って誕生日！？今日何日！？！？
あ、確かに誕生日だ。ありがとベルねぇ。
てかちょっと待って、ベルねぇ今刑務所でしょ！？
「何というか、さすが？」
しかもこれハーレーダビットソン！？私の好きなやつ！？
やばい嬉しすぎる……！！
今度の休みにでも、面会行こうかな。直接言いたい。
「さ、仕事仕事！」
病院に行くと、会う人会う人に誕生日おめでとうと言われた。
ちょっと恥ずかしかった気もするけど、嬉しい。ありがと、皆。
看護師「やっぱり、今日は恋人とディナーですか？」
「う〜ん、どうだろ？」
看護師「え！？」
実は、一昨日から顔を合わせてない。
たぶん、仕事場の自分のデスクに缶詰になってるだろうけど。
まぁ普段あんまり誕生日を祝われなかったし、あんま気にしない。
あれから、いつもより早く上がらせてくれた。
スマホを見ると、ヒロにい達からはおめでとうってメッセージきてた。
「赤井さん、体調崩してないといいけど……」
そんな事を考えながら家の鍵を開けた。
真っ暗な家。まぁ当たり前だよね。
リビングを開けたら、いきなり電気がついた。
？「happybirthday、honey」
目の前には中々会えてなかった赤井さんがいて。
「え、あれ、？」
赤井「どうした、そんなびっくりした顔をして。まさか自分の誕生日を覚えてなかったのか？」
「え、あ、いえ、覚えてましたけど……仕事は？」
赤井「今日のために終わらせてきたんだ。すまない、一昨日から家を空けていて」
「あ、いえ、大丈夫ですよ？あ、ありがとうございます」
やばい、さっきまで口をあんぐりさせてたわ。
赤井「ククッ、あぁ。ご飯ももう準備してあるんだ。冷めないうちに食べよう」
わぁ、私の大好物だらけじゃないですか。嬉しすぎるよ赤井さん。
赤井「有希子さんにいろいろ聞いて作ってみたんだが、どうだろうか」
「美味しいです！ほっぺおっこっちゃいました！」
もう既に私の胃袋は赤井さんに鷲掴みされてるからね。もう最高です。嫁に来てほしい。
赤井「ククッ、それは良かった」
はぁ、幸せすぎる。
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作者名：ゆな
| 作成日時：2019年12月4日 19時
