episode.119 ページ17
◇貴方side
赤井「仕事はもう終わりか？」
「え、あ、はい」
赤井「それなら、帰るとするか。今日は俺のとこに泊まっていってくれ」
……ん？
「え、工藤邸……？」
赤井「俺の家だが」
「え、」
赤井「退院してから引っ越してすぐにアメリカに行ってたんだ」
居候の身だったから、前から目星は付けていたらしい。だからそんなに早かったのか。な、なるほど……
赤井「行くぞ」
色々ありすぎてショート寸前の私の腕を引っ張ってマスタングの助手席に詰め込まれた。
そして病院を出た後に近くのコンビニに寄ってもらって必要なのを買ってきた。てか買ってくれた。スパダリかよ。
てか運転姿も絵になるなこんちくしょう。
久々の赤井さんだからもうどっくんどっくん心臓が五月蝿過ぎる。やばい、非常にやばい。グロッキーな今の私には毒だよこれ。
と思いつつ格闘していたらもう着いていて。うっわ、高層マンションじゃん。さすがFBIだ……
そして荷物を持ってくれて玄関を開けどうぞと言ってくれる赤井さんまじスパダリすぎです。
赤井「荷物はここに置くぞ」
「あ、ありがとうございます」
赤井「適当に座っててくれ。コーヒーで良いか？」
「え、あ、」
赤井「ククッ、ちゃんとミルクと砂糖は入れるさ」
「あ、ありがとうございます」
やっばいブラックコーヒー飲めないの見抜かれてた。恥ずかしいわ。
そして赤井さん手作りの肉じゃがを夕飯に出してくれた。
やばい、夢が叶ったよ。
「はぅあ〜♡美味しかったです♡」
ほっぺたおっこっちゃったよ。
赤井「だいぶ有希子さんに仕込まれたからな。君の口にあって良かった」
「あ、食器洗わせてください！肉じゃがのお礼です！」
赤井「いいのか」
「はい！」
洗いそうになっていた赤井さんの持つスポンジを奪い取った。
赤井「今度は、君の手料理を食べたいな」
「……え、」
赤井「？」
「あ、えっと、やめた方がいいかと……」
私がやると、食材が突然変異を起こす。
赤井「そうか……なら、いつか君の手料理を食べれるのを気長に待つとしよう。君の手料理を一番に食べれるのが楽しみだ」
え、まじで？そしたら永遠に作らないよ？？
あと、ごめんなさい安室さんに作っちゃいました。なんて口が裂けても言えない……いや、あれは作ったって言えるのか……？
でも、その事実は墓まで持っていきます……
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作者名：ゆな
| 作成日時：2019年11月18日 11時
