私とお兄ちゃん ページ34
私とお兄ちゃんは客観的に見ても仲の良い兄妹だったと思う。
お兄ちゃんとの思い出はいくつもあって、そのいくつもが兄の優しさで構成されていた。
医者になりたいと、言い出したのも私のせいだった。
大怪我をしたことがある。当たり前に自分では覚えていないけれど、生死を彷徨ったのだとか。そのことがきっかけだったと思う。
全国大会まで行ったテニスを急に辞めるなんて。あんなに好きだったのにどうして、と聞いてもやりたい事が出来た、としか言わなかった。
兄の作るカレーは具が大きくてゴロゴロしている。料理が下手で、私が幼い頃カレーが好きだと言ったのをずぅっと覚えてる。
兄が料理をするときは決まってカレーだった。
2人暮らしをしていた。もう子供じゃないのに兄弟一緒に暮らすなんてと、思っていたけど、小さなアパートで過ごした日々はかけがえないものだった。
兄は優しい人だった。荷物が重そうなおばあちゃんに声はかけるわ、嘘みたいな理由でお金貸してと言ってくる人間にも二つ返事で了承する。…私みたいな人間を庇って死んでしまう馬鹿で優しい人だった。
自分を犠牲にしてまで人を助けようとする。そんなところが大好きで大嫌いだった。
この世界に来たのが私で良かったのかもしれないと、思う時がある。
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かえで(プロフ) - おこめさん» えー！ありがとうございます！見ていてくださってたんですね。めちゃくちゃ嬉しいです…！今後ともよろしくお願いします！ (2023年2月20日 23時) (
レス) id: 8a349644e1 (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - かえでさん初めまして！いつも楽しく拝読させていただいております！更新頑張ってください。陰ながら応援しております^ᴗ͈ˬᴗ͈^♡ (2023年2月20日 22時) (レス) id: 9157f8724a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かえで | 作成日時：2023年2月8日 19時
