サ ッ カ ー 少 女 、 氷 と 輝 く 【アレスの天秤】

帰国、006 ページ8

『染岡さん、どうして急に姫を入れることが決まったんですか？』



染岡「それはいくらお前でも教えられねぇよ


(…アイツがチームを掻き乱してくれれば、何かが起こる


今の白恋には、殻を破ってくれる起爆剤が必要なんだ)」



『なんですか、それー…』



Aは思わず苦笑する


その時、ﾋﾟﾛﾝｯと何処からか高い音が鳴り響いた



『あ、ごめん。私のスマホだ』



Aはそう言って自分のスマホを出し、器用にロックを解除してからイナッターを開く


士郎 アツヤ なえの三人は後ろからスマホを覗くと、イタリアの親友であろう人物からの連絡がきていた



フィディオやぁA!日本では元気にしてる?



フィディオコッチの心配はいいから、全国大会絶対優勝してきて!!



フィディオ沢山特訓して待ってるから。



フィディオFai del tuo meglio!!



最後以外は日本語で書かれている


アツヤとなえは最後の言葉の意味が分からなく、頭の上に疑問符を浮かべた



士郎「最後のコレは多分イタリア語だろうね」



『正解！コレは"頑張って"って書いてあるんだと思う』



アツヤ「…コイツはAの彼氏か？」



"彼氏"という言葉に士郎がﾋﾟｸﾘと反応する


Aは違うと誤解を解こうとしているが、アツヤは信じようとしない


以前にAのスマホを睨みまくっていた



(いいかA。彼氏なんて作る時は俺に一言言えよ)
(急にどうしたのアツヤ)
(A、僕は彼氏なんて認めないからね！)
(はぁ…？)

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