うちのリーダーが死んでしまいました

22日目 知らない俺を演じるために ページ22

ｰkyo視点ｰ

ばど｢……｣

ばど｢前よりかは涼しくなったなぁ…｣

窓の隙間から風が吹く。

俺は…最低だ。

みんなに嘘をついてしまったからだ。


記憶喪失なんて真っ赤な嘘。

これも……あいつらから距離を置くためや。許してくれ。

でも1番辛かったのはらっだぁや。

らっだぁは必死に俺に話しかけてきてくれたけど、

俺はそれを無視した。

みんなの前ではもう誰も何も知らない俺なんやから。

知らない俺を演じ続けんと……

ばど｢ゔぅ…頭が痛い……｣

包帯がきつく巻かれてる頭。

動かない左足。

こりゃ大怪我だわ……

ばど｢……｣

あの時俺は見えた

聞こえた

らっだぁが俺を必死に止める姿を。

らっだぁが必死に俺に声をかける姿を。

でも俺は全て台無しにした。

｢きょーさん！やめて！！｣

俺を抱きしめて少しでも被害が治まるよう自分が下敷きになるようにした。

らっだぁは俺の事を本当に守ろうとした……なのに…

ばど｢でも、こうせんと…｣

また俺は外を見る。

キラキラと輝く空。

俺はまだ出された昼食を食い切ってはなかった。

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