【stpr】彦星の裏切り 【赤】

３６話 【提出】 ページ37

何でこんなことになってるの…？




『跨がれてる…？』




私の両肩近くには莉犬くんの手が伸びていて、足の横にも莉犬くんの足の感覚がある




私の上で四つん這いしてる？




莉犬くん「うん、跨ってるね」




いや…




『何で？』




莉犬くんは首を傾げながら言った




莉犬くん「寝顔見れるじゃん」




『……へ…？』




莉犬くん「それに…ドキドキしない…？」




『…!!!///』




急に耳に近付いてきて吃驚した




『し…知らないっ…！』




ドシッ




莉犬くん「わぁあ！」




莉犬くんの身体を少し押して、スルリとベッドから抜け出す




そのまま洗面所に駆け込んで顔を洗う




今日はまた事務所に行って、なーくんにデザインを見せる




それで企画の人達のOKが出たら、パソコンに取り込んで細かな修正をする




顔にお湯をバシャバシャしてタオルで包む




『ふぅ〜…』




すっきりした、顔を洗っただけなのに心を洗れたようにすっきりしてる




タオルを片付けてから洗面所を出て、リビングに向かった




ーーーーー
莉犬くん「…！おかえり、朝ごはん出来てるよ」




テーブルの上にはコーンスープとマーガリンパンとサラダがあった




『あ、ごめんね…朝くらい私が作れば良かったね』




莉犬くん「良いの…！Aは作業疲れしてるから良いの…！」




莉犬くんはそう言いながら私を椅子に座らせた




『ありがとう』




莉犬くん「その笑顔好き、それじゃあいただきます」




『いただきます』




二人で朝ごはんを食べて、着替えなどをして莉犬くん家を出た




ーーーーー
『じゃあ出してくるね』




莉犬くん「うん、俺昨日の部屋にいるから」




『分かった』




軽く手を振り歩き出す




莉犬くんは昨日メンバー皆がいた部屋に、私は会議室に向かった




わぁ…緊張する…




莉犬くんは「大丈夫」って言ってくれたけど、私は不安だった




ーーーーー
コンコン…




なーくん「どうぞ」




挨拶しながら扉を開けると、ソファーに座っていたなーくんがこっちに来てくれた




『おはようございます』




なーくん「おはよう、よく眠れた？」




『うん、ありがとう』




なーくんに誘導されて、また前と同じ様にソファーに座った




少しすると企画の人達が来た




ーーーーー
『こちらです』




クリアファイルから昨日描いたデザインを見せる




一番に反応してくれたのはなーくんだった

３７話 【採用】→←３５話 【何も考えなくて良いんだよ】

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