【stpr】彦星の裏切り 【赤】

３２話 【疑いの目】 ページ33

そして身体にあった重みが無くなった




莉犬くん「疑ってんの…？俺の事…」




後ろから聞こえてきた低い声




肩がビクついて思考が回らなかった




そのせいでその後を追求することなく…




『ううん、冗談！』




と笑ってしまった




莉犬くん「な〜んだ！吃驚した〜！」




莉犬くんは笑いながら立ち上がり「夜ご飯作るね」と台所に入って行った




やっぱりまた良いように言いくるめられてる…




本当はこんな事したくないけど…




莉犬くんを訝しみながら過ごすしか無い…




ーーーーー
あれから莉犬くんのオムライスを食べて、作業を再開し、デザインが完成した




『終わった〜！』




莉犬くん「わぁ〜！凄い!!俺が一番可愛い！」




『本当？私一番さとみくんに力入れたのにな〜』




「なんでさとみくんなの〜！」と私を身体を揺らす莉犬くんの相手をしながら、作業道具を片付ける




『明日なーくんに見てもらわなきゃ、まだ下書きではあるし、企画の人にも気に入って貰えないと…』




鞄にクリアファイルを入れてチャックを閉める




莉犬くん「大丈夫だよ」




『……？えっ…？』




あれ…口に出してた…？




莉犬くん「皆気に入るよ、俺達の為にありがとう」




『……うん…』




莉犬くんは私の頭を撫でると寝室に連れて行った




ーーーーー
莉犬くん「よいしょ…はいどうぞ！」




ベッドの布団を捲り、レストランの案内人のようにベッドに手を向ける莉犬くん




当たり前だけど…




『大丈夫私ソファーで寝るから』




ちょっと早口で言って扉に身体を向けた、けど…




ガシッ…




莉犬くん「却下です…Aは俺の彼女、ベッドで寝るの」




腕を捕まれ真剣な声で言う「俺の彼女」とか嬉しい言葉も、信じられなくなってきちゃった…




莉犬くん「もう……じゃあ分かった!!」




突然手を離され振り返ると、莉犬くんはベッドに横になっていた




そうそう分かれば良いのだよ




私がまた部屋を出ようとすると"ポンポン"とベッドを叩く音が聞こえた




莉犬くん「A、来て…一緒に寝よ…？」




……!!!///




ヤバい、不覚にもキュンっとなってしまった




『い、いや…だ…』




莉犬くん「何で…？俺Aと寝たい、ギューってしたいっ…！」




『嘘つき…』




私は照れ隠しもあってだけど、下を向きながらそう言った




教えてよ、莉犬くん









どこからどこまでがうそなの…?

３３話 【疑心暗鬼】→←３０話 【8月2日】

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す