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「"私とさくらは違う
プロレスネタとか全然分からないし、
ずっと合わないと思ってた。
だからもう二度と話しかけないで。
さくらとは友達になれない。"」
覚えている。あの手紙の内容
自分が立っているこの空間だけ、時間が止まったような気がした放課後
「やっぱり私と澪奈じゃ釣り合わないんだって。だから私も避けるようになりました」
覚えている。あの日の朝
「澪奈を空気みたいに無視するようになって……最低です」
罪悪感で押しつぶされそうな気持ち
「澪奈はきっとそれが辛くて」
「何それ。それじゃあまるでうちらが自 殺の引き金引いたみたいじゃん」
足を組んだまま、宇佐美は鋭い目付きで茅野を睨み言った
同じような視線が、四方から茅野に突き刺さる
「え、何?うちらを主犯にしてぶっきーに捌いてもらいたいの?」
「そんなつもりじゃ」
「大体自分が1番の親友みたいに語っちゃってさぁ!
…そーいうのマジでムカつくんだけど」
宇佐美の迫力に、何も言えなくなる茅野
「あんた皆になんて呼ばれてるか知ってる?」
追い打ちをかけるように、諏訪が口を開く
「奴 隷だから」
まさかそれを本人に言うとは。そう思った数人の生徒はぎょっとした
そんなことはお構い無しに、諏訪は続ける
「分かる?誰もあんたの意見なんか求めてない
──黙って言うこと聞いてりゃいんだよっ!!」
そう怒鳴った彼女は、鬼のような形相をしていた。美人が怒ると怖い。正にそれだろう
「ひどいねぇ」
「うっさい!」
呟いた柊に、宇佐美は怒鳴る
「あたしは卑怯な真似してまで1位になろうとしたあいつにムカついたから喋りたくなかっただけ。それの何が悪いの?」
宇佐美の発言に、生徒達はのっかるのっかる
俺も、私もと同意を示した彼らの口から、溢れる景山への軽蔑の言葉
茅野の中で、何かが膨れ上がってきていた
『さくらはもっと自分をさらけ出した方がいいよ』
いつものあの場所で、景山にそう言われた言葉が蘇る
自分に何かあったらブチギレると、そう言ってくれた彼女
プロレスネタで、盛り上がって、たくさん笑って
「ふざけんな」
あいつは死んで当然だった。と甲斐の言葉に被さるよう、茅野の頭には彼女の笑い声が響く
「ふざけんな」
茅野の目から、一滴の涙が零れた
「…あ?」
感情のまま、飛び出した
「ふざけんじゃねェっ!!」
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ミア(プロフ) - あんず飴さん» うわああめちゃくちゃ返信遅くなってしまったほんっっっとに申し訳ないです!!!コメントありがとうございます!!!! (2019年8月31日 20時) (レス) id: 8a7216d57f (このIDを非表示/違反報告)
あんず飴 - 柊先生落ちがいいです!! (2019年4月21日 18時) (レス) id: e9a1259486 (このIDを非表示/違反報告)
ミア(プロフ) - イツカさん» コメントありがとうございます!何気に柊先生リクエストは初めでです笑更新頑張ります!! (2019年3月10日 16時) (レス) id: 8a7216d57f (このIDを非表示/違反報告)
イツカ(プロフ) - 柊先生がいいです!更新頑張ってください! (2019年3月10日 16時) (レス) id: b93db8aef6 (このIDを非表示/違反報告)
ミア(プロフ) - 美桜さん» コメントありがとうございます!真壁くんイケメンですよねまじ惚れます笑 (2019年3月9日 21時) (レス) id: 8a7216d57f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミア | 作成日時:2019年1月7日 0時