66話 合格 ページ26
「A｣
突然名前を呼ばれてビクリと肩を震わせる
あれから何分経ったのだろうか
私は岩ノ前に呆然と立ち尽くしていた
ゆっくりと振り向けばそこには鱗滝さんが立っていて、私をふわりと抱き締めた
『う、鱗滝さん...』
「A、よくやった
正直お前が岩を切れるとは思わなかった｣
強く私を抱き締めるその腕で、同じように錆兎や真菰のことも抱き締めていたと思うと胸が痛かった
きっと義勇さんは心に大きな傷を負ったはずだ
そして、鱗滝さんも
こんなにも、鬼の手によって悲しむ人がいる...炭治郎もそうだ
「A...義勇は、お前が鬼殺隊になることを望んでいない
義勇のことが大切なら、絶対に無事で帰ってこい
そして、今のお前ならそれができる｣
一言一言が温かくて、私はたくさんの人に思われているんだと実感する
そう、義勇さんはきっと私が鬼殺隊に入るのには反対だったはずなんだ
私が義勇さんに元気でいてほしいと思うように
義勇さんも、私に元気でいてほしいと思ってくれている
『っ...はいっ！』
私はみんなが思ってるほど優しくないし、善人じゃない
どれだけ願ってももう普通には戻れない
でも、今だけは
普通の女の子になったつもりで
喜んでも良いですか
＿＿あぁ、お前はそれで良いんだよ＿＿
何処かから、懐かしいクロロの声が聞こえた気がして
私と鱗滝さんは、数分間そのまま動かなかった
「炭治郎もそろそろ岩を切れるようになるだろう
二人で、よく頑張ったな｣
『そう、ですね...二人で』
鱗滝さんはそれだけ言って私の体を離す
今の私は、錆兎や真菰がいたからあるはずなのに
二人には、なにも＿＿＿＿＿
『絶対、最終選別を突破してみせるから
見ててね、錆兎、真菰』
答えなんてものはなかったけど、さっきとは違う暖かい風が私を包む
その風が「わかった｣と言っているように思えて、私は少しだけ微笑んだ
番外編 月が綺麗ですね(炭治郎side )→←65話 会えない、会いたい
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セブンス・エイカン(プロフ) - 霧雨魔梨乃さん» 天才だなんてそんなこと...ありまs((失礼しました(土下座)、ありがとうございまぁぁぁぁぁぁす！！！ (2019年10月31日 22時) (
レス) id: c11c2be27e (このIDを非表示/違反報告)
霧雨魔梨乃 - マジでやばい!天才だわぁ。物語作ってけれてありがとう(TOT) (2019年10月31日 21時) (レス) id: 0e4689ecab (このIDを非表示/違反報告)
セブンス・エイカン(プロフ) - booksさん» 真菰ちゃん可愛いよねぇーーーー！死んでほしくなかったぁぁぁぁ...手鬼許すまじ(怒) (2019年10月31日 7時) (レス) id: c11c2be27e (このIDを非表示/違反報告)
books - 真菰ちゃん…ま″こ″も″ぢゃぁぁん！尊いよぉぉぉーー！ (2019年10月30日 23時) (レス) id: e463963ad8 (このIDを非表示/違反報告)
セブンス・エイカン(プロフ) - ムーンさん» オッケーです！思いの外生存ルート人気ですね！私も映画は見に行く予定ですが映画館が大洪水になることでしょう... (2019年10月28日 7時) (レス) id: c11c2be27e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セブンス・エイカン | 作成日時：2019年10月4日 20時
