12話 ずるい ページ15
『ふぅ...暑いなぁ』
髪を拭きながら独り言をこぼす
ちょうど今お風呂を上がったところだ
ドライヤーがないから不便だな...
しかも、この服は着方が合っているのだろうか?よくわからない
パタパタと足音をならして冨岡さんのもとに急ぐ
『冨岡さん、お先に失礼しました
服、ありがとうございます』
「ん...ちょっと来い」
報告書?らしきものを書いていた冨岡さんは、私の格好を見て口を開いた
おとなしく冨岡さんの側に腰を下ろすと、冨岡さんの手が私の服に伸びた
え、何をしたいんだ?冨岡さんにそういう趣味があるようには見えないが...
「良いか、ここはこっちが上になるように結ぶんだ
こっちはここと重ねてとめろ」
そう言って、冨岡さんは私の服を直し始めた
確かに服の着方がわからないとは思ったが
さすがにこれは子供扱いしすぎじゃないか...?
服を直して上げるなんてまるで兄と妹ではないか
いや、それとも冨岡さんは私を妹のように感じているのだろうか
うーん、面倒を見ようとしてくれてるのはありがたいんだけどなぁ
わかりにくい冨岡さんの考えに首を捻る
「よし、これで良い
覚えられたか?」
『あ...はい、ありがとうございます
ただ、あの、私もそんなに幼いわけではないので
あまり子供扱いをされるのはちょっと...何というか...』
思いきって口に出したは良いものの、途中で気まずくなり言葉を濁す
当の冨岡さんはというと
ものすごくシュンとした顔でこちらを見ていた
「迷惑...だったか?」
『いや、その、迷惑ということは...』
その顔はずるいですよ、冨岡さん
まあ、それで心が揺らいでしまう私も私だが
冨岡さんは、「布団はひいておいたから先に寝ておけ」とだけ伝えて行ってしまった
いや...まだ9時だよ?
そんなに早く寝れないって...
冨岡さんが見えなくなったのを確認してから、そっとため息をついた
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セブンス・エイカン(プロフ) - へまとふぃりぃあさん» あはははは.....そうなんです、実はそうなんですよね。夢主ちゃんかなりヤバイですよね!!でも大丈夫、優しくなります。そうです優しくなるんです。(震え) (2020年10月23日 22時) (レス) id: b773bec88c (このIDを非表示/違反報告)
へまとふぃりぃあ - 私は気がついてしまいました…夢主の方が序盤の鬼よりも人を殺しているのでは と、言うことを (2020年10月23日 21時) (レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
ブルーキャット(プロフ) - 作ってあるので入ってみてくださいパスワードは後で言います (2020年3月13日 8時) (レス) id: aed0ea54d9 (このIDを非表示/違反報告)
ブルーキャット(プロフ) - セブンス・エイカンさん» https://uranai.nosv.org/u.php/novel/Kh199809182/ (2020年3月13日 8時) (レス) id: aed0ea54d9 (このIDを非表示/違反報告)
ブルーキャット(プロフ) - セブンス・エイカンさん» はいそんな感じですえっとキャラクターでネズコちゃんも一緒にいるってことになってます本当は箱の中にいますけど夜しか出ない感じです (2020年3月13日 7時) (レス) id: aed0ea54d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セブンス・エイカン | 作成日時:2019年9月10日 23時