なまいき注意報。【宮侑】

６話 ページ7

〜侑side〜









コツン









　







右肩に重みを感じた






それと同時に香ってくるいい匂い









　









侑「ﾝﾝﾞ！？」









　









う、嘘やろ…



あの先輩が寝てるやと……！？！？！？



ここ約1年



ほぼ一緒に毎朝早く同じ電車で通学してはいたけど



一度も寝顔見せへんかったくせに…！



何なら毎回俺起こしてもらっとったし





　









そういや先輩と出会ってもう1年か…









　









　







・








・









・









４月




初めての電車通学




毎回この時間に起きなあかんと思うと気が重いわ




まあ治もおるし寝ても平気やろ！









　






そんな軽い気持ちで朝練初日から眠りについてしまった









　









　









　









トントン









誰かが優しく俺の肩を叩く









侑「ん、が…？」



『着いたよ』









　









そう一言言い残すと、顔を確認する前に


その人はすぐに去ってしもた









　




侑「って、こらサム！何で起こしてくれへんのや！？」


治「あ？高校生にもなって何でお前の面倒見なあかんのや」


侑「お前には優しさっつうもんがないんか！？」


治「あいにくお前には持ち合わせておらへんな」









ほんまコイツむかつくな


にしても起こしてくれた人は一体誰やったんや









お礼も言えずじまいのまま1日は終わった









また明日も会えるんかな









　









とは言ったものの、肝心の顔を見てへんから

どの人かもわからへんわな

アホやな俺









また寝てたら起こしてくれたりしてな


けどたまたま同じ車両だっただけで


今日は違う車両乗ってたら意味あらへんやん！


まぁ、ええか。たかが一回起こしてもらただけや


本人やってきっと覚えておらへんし









と、思ってた矢先だ









　









「なぁ、その制服稲荷崎やろ？」

「めちゃ好みやんけ。LINE交換してや〜」









何や目の前でナンパおっぱじめやがって


公共の場で何やってんだか









『話しかけないでください』









おお。女の方は動じんなぁ









「冷たいなぁ」


「てか訛ってないやん。遠くから来たん？」


『』


「えぇ無視ｗ」


「にしても君めっちゃ色白やんなぁ」


「ほんまや。つか腕ほっそ」









男が女の腕を掴んだ



さすがにちょっとやばいと思て



立ち上がったその時

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