2:夢現 ページ3
「先生。どうしたら男になれますか」
隣に立つ師に馬鹿げた質問を投げかける。
Aの言葉に松陽は予想通り困ったように目尻を下げて笑う。
「いきなり、どうしたんですか？」
10歳を迎えた時、松陽は高杉とAに真剣を渡した。
理由は教えてくれなかったがなんとなく二人は察していた。
しかし真剣は今まで振るってきた竹刀とは比べものにもならないくらい重く、扱うのに苦労する。
幼い頃から真剣を持っていた銀時は勿論、高杉もしばらくするとしっかりと振るうことができるようになっていた。しかしAはまだ長時間、真剣での戦いをすることができない。
「悔しい」
二人には出来るのに自分には出来ないことが。
昔は冗談の一つを付け足すことが出来たが今は一言絞り出すのが精一杯だった。
Aの頬を雫が伝う。
「Aは少々細すぎますかね...」
その雫に気づかなかったフリをして松陽はAの方を見ずに言った。
「...は？」
「身長こそ晋助より高いですが肩幅から何から、負けてますね｣
歳を重ねる事に銀時とAはグングン成長していきAなんて女にも関わらず高杉の背を越してしまった。
しかし肩幅となるとそもそもの性別が関係すると思う。
｢Aは私の体型のこと、どう思いますか｣
｢どうって｣
もう目線はバッチリとかち合う。背丈は自分達とさほど変わらないし、銀時と比べてしまえば体つきも多分…
｢男の人にしては華奢、かと｣
｢そうですね。では私と銀時、どちらが強いですか？｣
未だに銀時や高杉は互いに争っているし二人とも先生に戦いをよく挑んでいる。でも結果は
｢先生の方が圧倒的です｣
｢もう分かりましたね｣
優しく尋ねる松陽にAは頷く。
先生みたいにバケモノ級の強さの人を例えに出されても少し困るのだが言いたいことは分かった。
｢体格は関係ないんですね。…いや、あるとしてもそれに変わる何かがあれば｣
それでも言っていることが正しいのか不安なAはチラリとだけ目線を松陽の方へやる。
｢よく出来ました｣
そんなAを見て少しだけ声を出して笑うとそう言って松陽は頭を撫でた。
｢正解した良い子には特別に教えてあげましょう。銀時と晋助には内緒ですよ？｣
悪戯っ子のような顔の松陽にAは元気に返事をした。
続く (更新停止中)
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歴史クイズ - 更新、頑張って下さい！続き楽しみに待ってます(*^^*) (2022年8月8日 16時) (
レス) @page3 id: ce3cc772d9 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - 続きが気になります！更新再開する予定はありますか？楽しみに待ってます！ (2021年9月23日 15時) (レス) id: a2b06cd108 (このIDを非表示/違反報告)
こんにちは - とても面白かったです！更新頑張ってください！ (2019年8月23日 23時) (レス) id: 093ab541d2 (このIDを非表示/違反報告)
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