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其の百一 ページ7

敦「依頼内容は『大金の入った鞄を指定企業まで届ける事』。そして鞄はこの辺りの船に置かれてるらしいんだけど………」

鏡花「難しい任務じゃない」

敦「うん、でも……どの船?」


働いてこい、とルーシーに追い出され、仕方なく敦たちについてきた。
のはいいんだが、どうやら書類に不備があったらしく船の情報だけが抜けていた。
どうせルーシーの仕業だろう。

二人は手分けして探してはいるものの、なかなか当たりの船が見つからない。
俺?一歩も動かず空を見てるよ。あの雲綿飴みたい。

ルーシー「お困りかしらトラ猫ちゃん?」

「ん…?」

ルーシーの声がした方を見ると船の上でルーシーが仁王立ちしていた。
女の子は仁王立ちも似合うのか。

敦「!君が書類を抜き取ったのか?」

ルーシー「当然でしょ?書類を全部渡したら復讐にならないじゃない」

「まだそんな事言ってるのか…」

苦笑いしながら二人に近づくと、敦は復讐される理由が全くわからないと言いたげな顔をしていた。
そうだよな、人は無意識のうちに罪をおかすものだ。

ルーシー「……何よその顔。まさか貴方、あたしが怒ってる理由がまだ判らないの?」

敦「い、いや、勿論判ってるよ、あれでしょ?ほら……」

敦が言葉に詰まるとルーシーは物凄い顔で敦を睨んだ。
お互い無言が続くと、やっと口を開いた敦は

敦「前髪が……気に入らない」

ルーシー「馬鹿じゃないの!?あのねえ、白鯨からの脱出を手伝った時に貴方に言ったでしょ?『いつか救い出して』って、『待ってるから』って!なのに貴方は!」

「流石に前髪が気に入らないだけで復讐する奴は居ないだろう」

敦「待っ待って!あの後君は直ぐ白鯨から地上に移されて助けようにも」

ルーシー「だったら再開した時一言くらいあってもよくなくて!?」

まぁ…普通そうなるよな
俺もルーシーの立場ならキレる。

ルーシー「書類が欲しい?」

怒ったルーシーは丸めた書類をポイッと投げてしまった。

「待て敦!」

今にも飛び込んで取りに行きそうな敦を引き戻し、自分が飛び込んで取りに行く。
あの日を思い出すなぁ…

ルーシー「何で貴方が行くのよ…」



水中で目を凝らして丸まった書類を探す。
運良く目線の先にあり、取りに行こうと体を動かした時

____ジャラッ


鎖が足に絡まり、身動きが取れなくなった。

其の百二話→←其の百



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冷たい人 - 面白いです!!!めちゃ大好きです! (2023年4月17日 22時) (レス) @page13 id: 26c600857a (このIDを非表示/違反報告)
マッキー - とても面白いです!でもこれで終わりですか?続きが読みたいです! (2018年4月8日 0時) (レス) id: 0d4948deb3 (このIDを非表示/違反報告)
シロナ - 最初から読ませてもらっています!これで終わりですか?続きがきになるので、更新待ってます! (2018年2月4日 22時) (レス) id: d334659998 (このIDを非表示/違反報告)
Dear(プロフ) - 栗さん» 返信遅くなりましたすみません!ありがとうございます!頑張ります! (2017年7月3日 21時) (レス) id: fdc14bf096 (このIDを非表示/違反報告)
- 楽しく読ませてもらってます。これからも更新頑張ってください! (2017年6月23日 3時) (レス) id: 6d58c9b9c0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Dear | 作成日時:2017年4月19日 21時

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