ルーツメイト 第一章 〈A〉

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まただ。気配でわかる。


シャコシャコシャコ…


朝、洗面所で歯を磨いていると"居る"なって思う
それも慣れた


ガラガラガラ…ぺっ
"ガラガラガラ…ぺっ"


最初は変な感じだったし怖かったけれど今はそれほど気にならなくなった
別に害があるわけじゃない

カタ、

ドアを開けてリビングに向かう

今日はあんまりお腹すかないな
パンって気分でもないし
そういえばコーンスープあったっけ
あれでいいや

台所の棚からスープの箱を取り出して中を確認すると最後の１つだった

あれ
これそんなに飲んでたっけ
確か先週買い出し行ったばっかだよね


「……」


まさかね
さすがにそれはない
こんな物理的に何かあるなんて

カチャ
ジャーッ

ポットにお水を入れてセットし、電源を押す

あーこれ買っといて良かった
お湯がすぐ出来るのって便利

カサカサ、ピッ

カップに粉を入れてしばらく待つ


ﾌﾞｰｯﾌﾞｰｯﾌﾞｰｯ

充電器に刺したままテーブルに置いていたスマホが鳴った

あれ、マナーモードのままだった
アラームかけてたっけ

あ、違うテヒョンだ


「…もしもし」

『おー起きてた。おはよ』

「こっちのセリフだよ。よく起きれたね」

『ん。もう出るから』

「えっはやっ！ちょっと待って私まだ何の支度もしてない！」

『とりあえず行くから俺中で待たせてよ』

「…わ、わかった。急ぐ」

『んー』


…いっつも予定より30分は遅れるくせにこーゆー日に限って早いんだからもう

相手はテヒョンだからとのろのろ支度していた自分は棚上げしてぶつぶつ文句を言う

あ、お湯沸いた

カチャ
コポポポ…
"コポポポ…"

「……」

コト
"コト"

カチャカチャ
"カチャカチャ"

「…いただきます」
" … "


もしかしたら"向こう"もこれ飲んでるのかな

とか夢想しながら
カップに口をつけた。

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