ワンピの世界に転生した女子のよくある話 PART１ (ページ35)

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『さんじゅういち。』ページ35

『ノエルにしばらく帰らないって伝えに行ってくるから、3日ほど出かけるぞ。』

ドフ「は？いつからだ？」

ガタァン！！

間の抜けたような返事と、椅子が倒れる音が返ってきた。

『今からだが。』

ドフ「送迎はいらないのか？」

入学式の次の日の親みたいだな。…ドフラミンゴの後ろでコラさんが椅子から転げ落ちてるのは今話していることと関係ないと思いたい。

『まぁ、報告はしたし行ってくるわ。』

ドフ「待て！！」

『じゃーな！』

話すのが面倒になったので適当に切り上げて窓から外に出た。方向はなんとなく分かっているので変身して飛んだ。

『…！？』

…はずだった。

俺にもよく分かってないが、窓際にかけている俺の手が言うことを聞かない。

ドフ「フッフッフ！おれは待てって言ったよな？」

『え！うお！勝手に動く！』

俺の体は俺の言うことを聞かずに、ドフラミンゴの方へと歩いていった。ドフラミンゴの手をよく見ると、指が動いている。

え、なにあれ。手の動かし方めっちゃ変態っぽい。

変態っぽさはともかく、ドフラミンゴの食べたイトイトの実の能力の一部なんだろうな。

勝手に動く体は、そのまま歩いていってドフラミンゴの膝の上にポスンと座った。

『これ、ドフラミンゴの能力の一部なのか？』

体は自由に動かせるようになったものの、動いたところでまた技をかけられるだけなのでそのまま膝の上で待機することにした。

ドフ「あぁそうだ。…ところで、お前は電伝虫を持ってないのか？」

『へ？持ってないが、それがどうかしたのか？』

ドフ「フッフッフ！！じゃあこれをやろう。」

そう言いながらドフラミンゴはテーブルの上にあった電伝虫を指差した。

『え、ドフラミンゴの私物じゃねぇのか？』

ドフ「いつでもお前と連絡が取れるように、おれが買っておいた。」

心配性の親じゃあるまいし、そこまで準備してもらわなくても良かったんだけどな。

ドフ「もちろん、お前の母親の番号も聞いておいたから安心しろ。これでいつでも連絡が取れるぞ。」

え、ちょっと待って、いつの間にノエルと番号交換してたんだよ。俺の脳内でドフラミンゴに対して恐怖が大量発生してるぞ。

『いつの間に番号交換してたんだ？』

“お前が寝た後で意気投合した。”

『…なんの話題で？』

ドフ「お前に決まってるだろ。内容を詳しく教えてやろうか？」

うん、聞かなければ良かった。3人で何を話してたのかを聞きたいわけじゃないからいっぺん黙れ。