ワンピの世界に転生した女子のよくある話 PART１ (ページ4)

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プロローグ３ページ4

〈分かってくれたかい？〉

『色々と合点はいった。けど、俺には見えたし触れたぞ？』

〈そこなんだよねぇ。まだこの仕事始めて100年くらいしか経ってないから、ボクにもよく分からないんだ。……うーん。あのさ。他の次元のものを食べたり干渉したことある？〉

『例えばどんなもの？』

〈明らかにこの世界にないだろって感じのもの。変な色だとか、変わった形だとか。〉

『……多分ある。子供の頃に、変な色のぶどう食べた。ものすごいまずかったことを覚えてる。食べてから怪我が治るの早くなったり物覚えよくなったりしたから変だとは思ってたけど。それか？』

〈それだね。他の次元のものを食べると、その次元に干渉しやすくなってしまうんだよ。ボクらは次元の管理をしてるから、多分それで見えたし触れたんだと思う。〉

『なるほど。なんとなく分かった。』

要するに無駄死にしたんだな。と心の中で呟いた。

〈長いこと魂の状態でいると成仏するし、このまま死んでもいいけど、どうせなら、干渉した次元の世界に転生してみないかい？〉

『そんなことができるのか？』

〈もちろん！ボクらと話せる人は滅多にいないから話せて楽しいんだ。先代から聞いた限りでは、両手にも満たないっていうし。是非ともやってあげたいよ。キミはどうしたい？〉

『それなら、その世界に転生してみたい。』

〈分かった。じゃあ、手続きするね。前世の記憶はありにする？〉

『うーん。途中でフラッシュバック的な感じでもいいのか？』

〈いいよー。じゃあ、それにしとくね。見た目は転生だから親に似るから、そこんとこはよろしく。そういえば、あの世界は結構危険だったかな。ボクから一応プレゼントをつけとくね。〉

『うん。』

〈生まれた時からのプレゼントとは別の、転生してからのプレゼントは、フラッシュバック後のお楽しみにしておくから、そこんとこよろしくね。〉

ニコニコと笑いながら長身痩躯の男は準備を進め、それが終わると声をかけてきた。

〈ここに立って。よし、そこ。〉

大きな円の中心に立たされ、しばらく待たされた。

〈さぁ、用意はいいかい？あ、そういえば、自分がしたいことをしていいからね。キミが行くのは“枝”だからさ。間違ってもそれが真実になるとは限らないんだ。…それじゃあ、楽しんできてね！〉

パタパタと元気に手を振って見送ってくれる黒兎に少し呆れていると、強い光が円から放たれ、意識を失った。