一生会えない訳ではないけども ページ30
ー
ぴぴぴ。ぴぴぴ。
「Aーーーーーー！」
朝。スマホを没収され、また小さな音の目覚まし時計に戻った。目覚ましとママに叩き起こされる。今日で二学期最後の学校。体が重い。だるーい。
体は起こしたもののぼーっと座ったままフリーズする。時計に目をやると7時45分。ていうか元はというと全部サーフィンが悪い。三者面談で遅刻が多いやら色々チクられてスマホ没収されてもう散々だ。高校入学まで1日30分しかさわれない。くそう。
足元にまだお眠り中のヒメがいた。冬になると一日中こうして寝ている。猫って冬眠するんだっけ？
どうでもいい事を考えながら服を着替えて下に降りてコーンスープを作った。
8時10分。行ってきます。
特に誰とも喋らずに教室に入った。
「おはよう」
おは↑よう↓京都みたいなイントネーションのなおちゃん。相変わらず眠そうだ。本人に言ったら瞼が重いからだと怒られるから言わないけど。
朝の会。サーフィン頭の担任が今日で鹿背こさとが転校するから、3時間目学年全員でお別れ会をすると言っていた。みんな何故だか全然驚かず、私だけがえ？かせが？！と言ってしまって恥ずかしかった。どうやらわたしが情報にうとかっただけらしい。鹿背は部のキャプテンで、以前私が自転車を止めている時にカバンが手に引っかかりなんか変なことになって自転車から一瞬でも手を離すと自転車がこけてドミノ倒しになるっていう朝一にはきついシチュエーションに襲われた時、鹿背がそれに気づいて自転車を横からサッと持ってくれたことがあった。やっぱりサッカー部はイケメンだと実感した時だった。
転校と言うことは今日で会えるのが最後ということか。あまり喋ったことはないが少し寂しくなった。
掃除に終業式を終えて3時間目。
鹿背が映った今までの思い出の写真にそれぞれの先生からのメッセージが大きい白い紙に映し出されて、その後に咲良がみんなを代表して鹿背に手紙を読んでいた。月威に渡辺諒に、他サッカー部、輝李他鹿背の友達が泣いていて少しもらい泣きしてしまった。渡辺諒はみんなの様に涙は流していなかったけど耳が赤く、目は潤んでいた。その中で鹿背があまり泣いていなかったのがどこまでもイケメンなんだなと感心した。最後はみんなで集合写真を撮った。バイバイ、鹿背。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 62人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
白猫とみせかけてアルビノの黒猫(プロフ) - 白蛇さん» リアルに表現できていると思って下さり何よりです。これからもよろしくお願いします^o^ (2018年10月27日 19時) (
レス) id: 18a6a661ff (このIDを非表示/違反報告)
白猫とみせかけてアルビノの黒猫(プロフ) - 白蛇さん» 面白い方ですね。そういった考え私は好きです(*^^*) (2018年10月27日 19時) (レス) id: 18a6a661ff (このIDを非表示/違反報告)
白蛇 - 貴女様のように語彙力がなくてな。捉え方によって気分を害してしまったならすまない。これでも精一杯称賛しているつもりなんだ。どうかこの物語が多くの人に知られることを祈っているよ。 (2018年10月27日 15時) (レス) id: e768458f7e (このIDを非表示/違反報告)
白蛇 - 実話かどうかは定かではないが、やけにリアルだ。こんなにも事細かに言動、登場人物の性格、またその背景等が書かれているということは本人が体験してみなければ解らない事なのだろうしな…現実でも夢物語だとしても、リアルがあるのには変わらないと思った。 (2018年10月27日 15時) (レス) id: e768458f7e (このIDを非表示/違反報告)
かぐや(プロフ) - 白猫とみせかけてアルビノの黒猫さん» ほう、なるほど(？)日常的な風景に疑問が散りばめられていて共感ばっかりです！更新楽しみにしてますー (2018年10月23日 22時) (レス) id: fb929c5168 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：白猫とみせかけてアルビノの黒猫 | 作成日時：2018年10月21日 4時
