我妻クン は 予約済み【我妻善逸】

____キライ ページ32

(善逸side)


善逸「なぁ、さあや」




『...ん?』




善逸「なんでもない」



そっか、ってどこか寂しそうに笑うさあや

最近、なんだかさあやが変だ。


話しかけても無視される訳では無いけど素っ気なかったり、上の空だったり。


いつも元気なさあやがこんなんだとなんだか調子狂うんだよな。



...それに、



微かに怒ってる音がするんだ。

俺が話しかける度に 不安と怒りの音がする。





善逸「俺何かした！？したのかなぁ！？」




頭をフル回転させて 自分の行動を改めて考え直してみるけど...




...怒らせる要素しかない！



羽織りは汚しちゃったし、さあやと甘味処行った時お店の女の子に見とれちゃったし、この前なんか鬼を目の前にして逃げ出しちゃったし...。



でも、どれもこれも今はじまった事じゃなくて、


こんな俺を さあやはいつも 見捨てなかった。

怖いくらい怒るけど。追いかけ回すけど。



もういい加減 嫌になったのか？


めんどくさくなっちゃった？


...聞きたいけど怖い






ふと、外に目をやると 綺麗な月が 出ていた。


こんな日は 決まって 禰豆子ちゃんと 夜の散歩へ出かける。


今日は正直、気が進まないけど いつまでも考え込んでいたって何にもならないし、禰豆子ちゃんに癒してもらうのも悪くないよな。


そう思って禰豆子ちゃんを迎えに行った。




善逸「ねーずこちゃんっ」



禰豆子ちゃんは首を傾げてこっちを見る


...かわいいいいいいいいぃぃぃぃ！



炭治郎「今日も 禰豆子と 散歩か？」



善逸「うん！今日も綺麗な月が出てるんだ。」



善逸「行こう、禰豆子ちゃん」



禰豆子ちゃんの手を引いて歩き出そうとするが、禰豆子ちゃんは立ち止まったまま。


一向に歩きだそうとしない



善逸「...どうしたの？」



善逸「行きたくない？」



そう聞くと 禰豆子は 頷いた


...ってえ！？！？ 行きたくないの！？

お、お、お、おれっ、禰豆子ちゃんにも嫌われちゃった！？



炭治郎「...」


炭治郎「禰豆子も俺と同じことを考えてたみたいだな」


炭治郎はそう言って禰豆子ちゃんの頭を撫でた。




善逸「え？」



どういう意味か分からない俺に炭治郎は口を開く



炭治郎「善逸、たまには、さあやを誘ってみたらどうだ？」



...さあやを？



炭治郎の言葉に 禰豆子ちゃんも ふんふん！と頷いた。

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