アイツと私の関係【赤】

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「あの、私たちって、その…、」





伺うように聞けば、返ってくるのは「ヤッた。」の一言。









重岡のどストレートな言葉に顔を赤く…、






なんてしてる暇はなくて。
もしかしたら！なんて僅かな希望も儚く砕け散った。




同期と一線を超えてしまった。

付き合ったわけでもない。
それはつまりただ体の関係を持ってしまったということになるわけで。









「重岡、」






気まずくなんてなりたくない。





そんな私のただのワガママ。

それでも重岡とだけは関係を壊したくない、て思うのはずるい考えだってわかってる。
わかってるけど、それでも、









「…嫌いに、ならないで。」


重岡「は、」







ごめん、と頭を下げる。




と少しして頭にポン、と乗った手。

それにゆっくり頭を上げれば重岡は呆れたような、困ったような表情で。









重岡「嫌いになるわけないやろ。」









「アホか」と笑われて、そんないつも通りの重岡に









「重岡…。



ぇっ、」






安心したのも一瞬。









重岡「でも、代償は必要やろ？」


「は、」









ぐる、と視界は一転。

布団へと組み敷かれ、私の真上へと移動した重岡と恋人繋ぎのように握られる手。






…これは。









重岡「てことで抱かせて。」









ニヤッと笑うコイツに元の関係に戻る気はないのかもしれない。


それでも、重岡に嫌われないでいられるのなら。
と覚悟を決めてしまう私は、





ぐ、と目を閉じた。









重岡「…アホ。」

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