アイツと私の関係【赤】

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「重岡、これなんだけど。」


重岡「ん？」









これなんだけど、と見せた書類を覗き込まれて。

多分、
いや絶対に不可抗力なんだけど









「…っ近、」


重岡「んー？」









近くなる距離。









・









「よっ、と…え、」


重岡「ここでええの？」


「あ、りがとう。」









ギリギリ届かない高い位置にファイルをしまおうとすれば、

背後から伸びてきた手に、さっとしまわれたファイル。




しかも、背後に立っているせいでまるで重岡に包まれてるような、抱き締められてるような…、




って考えてしまう自分。









・









「…はぁ、」









なんか、疲れた。


でもそれも仕事疲れとかなんかじゃ全くなくて。









重岡「A。」


「…びっ、くりしたあ、」


重岡「名前呼んだだけやん。」









「ははっ」

と笑う重岡にキュンと、









「…え？」


重岡「なんやねん。」









キュンと？









「えぇ！？」


重岡「だからなんやねん。」









私が、キュンと？


重岡に？









「…まじか、」









「なんやねん」

って不思議そうにする重岡の顔をじっと、



は見れなくて。









でもそれが余計に、重岡のことを意識し始めてる自分を証明していた。

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