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すると、明かりが一斉についた。


彼女の姿は無かった。




踊っていた人達は複数人で固まってるなか、1人だけ腕を持ってしゃがみこんでいる人がいた。


間違いない、紫耀だ。




俺はすぐさま紫耀に駆け寄った。紫耀は腕を抑えて悔しそうな顔をしている。









「紫耀!!!」




「…暗闇の中、星宮さんの腕を掴んでたらスタンガン当てられたんだ」




「…Roserだ。多分、階段上がってった。」








俺はすぐさま階段を上がった。


階段を上がると、薄暗い長い廊下の先に月明かりに照らされたバルコニー。




「離して!!!」



先にあるバルコニーから彼女の叫び声が聞こえた。




「A!」





急いで走り、バルコニーまでたどり着くと、3人ほどのスーツにサングラスの男がいた。



その中には腕を引っ張られながらも抵抗しているAがいた。





「お嬢様!!」




「永瀬っ!」





近付こうとすると、男は彼女の首にナイフを当て「1歩でも動けば命は無い」と言い放つ。





その腕から見える薔薇のタトゥー。







「どこまで彼女を狙えば気が済む」



「…今回の目的はこいつじゃない。」




どうゆうことだと問い詰める前に、その男は彼女を俺に突き出した






「永瀬…」






彼女が俺に向かって走ってくる後ろで何者かが遠くから銃を構えているのが見えた。






「お嬢様!!!」








考えるより先に動いていた。それしかなかった。


今はただ彼女を守りたい。




俺はすぐさま彼女を抱き抱え、自分の背面を銃の方向に向けた。





その瞬間、突如首に痛みが走った。それは弾丸ではなく、針の様なものに感じる。



体全体の力が抜けて行くのが分かった。

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作者名: | 作成日時:2022年11月19日 0時

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