俺の部屋には妖怪が住んでいるようだ。弐 【BL】【オリジナル】

。。。陸拾弐 ページ15

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リップ音と同時にふにっという感触


こ、こうか…？



「舌、入れてみろ」



『おう…』



舌を入れて、麻呂と同じように真似をする

歯茎を舐めたり、舌と舌を絡ませたりしてみる


なんか…甘い……？


ちゅくちゅく、といういやらしい水音が響く


生気吸うってどういうことだ…？


唇を離して麻呂に聞いてみる



『あ、あのさ…生気吸うってどういうこと？』



「はぁ、そんなことも分からんのか… こうだ」



がしっと後頭部を抑えられると、今度は逆に麻呂の舌が入ってくる



『んぁ、っ…ぁ……』



そして麻呂は俺の舌を器用に唇ではさみ、ぢゅっと吸う


その一瞬、視界が揺れた



唇が離されると口と口の間に銀色の糸が伸びる

麻呂はぺろっと唇を舐める


「ふぅ…分かったか？」



『あ、あぁ…』



麻呂と同じように、麻呂と同じように……


もう一度唇を重ね、麻呂がしたように麻呂の舌を唇ではさむ


途中、ガチッと歯が当たってしまうが、気にしないようにする

…俺、本当にキス下手くそだなぁ…


そして思い切り吸う


そのとき、今までには感じたことないような衝撃が体中を駆け巡る

そしてぐらりと眩暈が襲う



『っ！？』



麻呂と唇を離すと、麻呂はこちらの様子を伺うように顔を覗く



「どうだった？」



『…なんか、変な感じが、します……』



「ふむ…」



『えっと、確かめたいことって何？』



「ま、じきに分かるから、そのときまで待っておれ」



そう言うと麻呂は風呂場を出て行った


俺は頭がくらっとしてしまい、壁に頭をぶつける



『〜〜っ！ いっ、てぇ…！！！ やばい、のぼせてきた…！』



そうして俺も風呂場を出た





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