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175話 ページ39

砂嵐の中で術式を展開させながらレオナ寮長に近づく。
俺の気配を感知したレオナ寮長は警戒し威嚇する。


 
 
 
『何故それほどの力を持っていながらこんなことをするんだアンタは』


レオナ「何故…?俺を叱って、慰めてくれるって?

実力があったって、努力したって、どうしようもねぇことがこの世の中にはいくらでもあんだよ。

現にさっきのラギーはこの俺に手も足も出なかった。


可哀想に。憐れだよなぁ……」


 
 
『可哀相…?憐れ…?
あぁ、そうだな。本当に俺は憐れだと思うよ……アンタの事がね』

レオナ「あ”?なんだと…?」




完全に俺に殺意を向けるレオナ寮長の目を見つめ俺はもう一度言う。


 
 
 
 
 
 

『実力があるのにすぐに無理だと諦めるアンタの事が憐れだって言ってんだよ!!』

レオナ「テメェッ…!!」


『ガッ…!、ぅ…ぐぁ……』



 
 
 

レオナ寮長は一瞬で近づき俺の首を手で締める。

ユニーク魔法と重なり喉が渇き息を吸うのも段々ままならなくなり
苦しさに意識が朦朧としてきた時どこからか狼の鳴き声聞こえた。
 
 
声がした方を見ると白い大きな狼がレオナ寮長に突進する。
その拍子に俺の首からレオナ寮長の手が離れ、狼に連れられて砂嵐の外に出た。



 
 
エーデュース、グリム「「「A!!」」」



 
 

狼に連れられ地面に倒れ込んだ俺の周りにはエーデュースとグリムが
慌てて駆け寄ってきた。



 
 
 
エース「っこの、大馬鹿野郎!!」

『わ…るぃ。』

デュース「悪いで済んだら警察いらねぇんだよ!!」

『こぇ…で、…かぃ』

グリム「ホントに!ジャックが助けてくれなかったら危なかったんだゾ!!」

『グ…ム。な、くな……よ。』

グリム「オレ様、グムじゃないんだゾ…」

 
 
 
 

今言う事かよそれww







心の中で笑っていると頬に水のようなものが垂れてきた。

まさか、と思い3人の顔を見ると大粒の涙を流しながら俺を見ていることに気づいた。
俺の為に泣いてくれてると思うと罪悪感が出て来る。


心配させすぎたか…。今度好きなものでも買ってやろ

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作者名:オルガ | 作成日時:2021年1月16日 2時

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