17、おやすみなさい ページ19
Aside
トントンさんとゾムさんの追いかけっこは、前ほど長くは続かず。
トントンさんが追いついて、ゾムさんに弱めのデコピンをして追いかけっこは終わった。
「じゃあA、おやすみな」ゾムさんが私の頭をワシワシと撫でた後、部屋を出ていく。
「ったく…待たせてごめんな?眠いやろ?」トントンさんがこちらを見て、申し訳なそうに笑う。
眠いか?と聞かれれば確かに眠いかもしれない。
首を縦にこくこくと振れば、「じゃあ寝よか」と私の手を引いてベットまで案内してくれた。
「ここやで。Aちゃんはベット使い?」俺はソファで寝るわ、というトントンさんを、慌てて引き止めた。眠くて意識が朦朧としてたけど、一気に目が覚める。
『そ、それなら私がソファで寝ます!トントンさんはベットで寝てください!!』「はぇ!?それだけは出来ひんよ!Aちゃん可愛ええ女の子なのにソファに寝かせるなんてこと出来ひんて!!」『じゃあ、一緒にベットで寝ましょう…?それじゃダメですか! ?』「んぉ!?」
みるみるうちに赤くなっていくトントンさん。
遂には、手で顔を覆い尽くしてしゃがんでしまった。
「…ボクガソファジャダメデスカ…」
『だ、だめです!一緒に寝ましょう?』と私が手をぎゅっと繋ぐと、変な唸り声をあげた後、トントンさんは「Aちゃんがそこまで言うなら…」と照れたように笑った。
2人で入ったベットは、確かに狭いけど、その分すごく暖かくて。
トントンさんの体は熱いくらいだったけど。
「ほな、電気消すで?」うとうととしていた私は、こくんと首を縦に振った。
「ふふ、おやすみなぁ」私の頭を優しく撫でてくれるトントンさんに、むぎゅっと抱きつく。
暖かくて、心地よくて、
久しぶりに私は、するりと眠りに落ちたのだった。
(…俺これ我慢できるんすかねぇ!?)
トントンは、理性と戦っていた。

1042人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雲雀(プロフ) - わらび餅ィさん» なんとも嬉しい言葉…!これからも頑張ります!! (11月28日 18時) (レス) id: 4aed07b718 (このIDを非表示/違反報告)
わらび餅ィ(プロフ) - 雲雀さん» こう言う系あまり読まないからどうだろうとか思ってた自分を殴りたいくらい面白いので頑張ってください! (11月28日 14時) (レス) id: a2949d225d (このIDを非表示/違反報告)
雲雀(プロフ) - わらび餅ィさん» わらび餅さん、返信遅れてしまい申し訳ございません!はわ〜!!ありがとうございます!!これからもどうぞよろしくお願いします!!面白いお話を皆さんに届けられるよう頑張ります!! (11月28日 14時) (レス) id: 4aed07b718 (このIDを非表示/違反報告)
わらび餅ィ(プロフ) - こんばんは!物語面白いからいつも読ませて貰ってます!ランキング1位おめでとう御座います! (11月25日 18時) (レス) id: 41f911fbc7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雲雀 | 作成日時:2020年11月21日 1時