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第114話 by外交組 ページ25

同時刻、フローレンツィア首都のホテルにて


「改めて、この度はこのような対談の場を設けていただきありがとうございます。フルーリー閣下」
「アニア」
「え?」
彼女がルヴァナ君の挨拶を遮る。

「アニアで良いって言ったじゃない。だって、私と貴女は、先生同士がたまたまお知り合いで、2人が久しぶりに遊びに行くのに、たまたま連れてきてもらっただけ……そうでしょ?」
ぱちりと一つウインクしてみせるミス・フルーリー。

どうやら諸外国に対しては、この場はあくまで個人同士であり、国として会ったわけではない、とシラを切り通すつもりらしい。
なるほど、それでわざわざ空軍基地でなく民間空港を、迎賓館でなくホテルを使わせたのか。

ちらりと親友に目線をやり、そしてルヴァナ君と目を合わせて頷いて見せる。
彼女も、今は話を合わせるべきだと気付いているようだ。
「え、えぇ……はい、アニア、さん。よろしくお願いします」



「それはそうと、『お土産』、気に入ってくれたかしら?」
「えぇと……はい。とても素敵な『特産品』で、皆、アニアさんにお礼を伝えてくれ、と言っていました」
ルヴァナ君も調子を取り戻したらしい。柔らかく微笑を浮かべ、滑らかに言葉を紡ぐ。

「それに……会ったこともない私の『おねだり』まで聞いてくださって……」
「良いのよ。そっちはただの『オマケ』、余り物よ。嫌いな人のパーティーにだなんて行く気はなかったし、むしろ引き受けてくれて助かったわ」
返答が気に入ったのか、ころころと笑う。
……その『オマケ』は、そろそろ本国に届く頃だろうか。

「こんなことにお礼が言えるだなんて、いい子ね。あの無粋な殿方に、爪の垢を煎じて飲ませたいぐらい」
「まあ」
「それでね、聞いて頂戴。あの殿方ったら、いきなり付き合えって言ってきたの。まともに口説きもせず、よ?」
「それは大変でしたね。やはり、社交マナーはきちんとした方と『お付き合い』したいものです」
「ふふ、そうよね。だからあの殿方は論外よ」
紅茶を手に、くすくすと語らう様子は、傍から見ればレディの和やかなお茶会だ。……言っている内容は別として。


「でも、貴女の『お友達』なら、私も仲良くなれると思うの。馬鹿みたいに無垢で、甘っちょろくて……でも、きっと貴女たちがこの先見せてくれるものは、面白い」
「えぇ、きっと。私も……そう信じています」



フローレンツィア元首……大統領代理、アナスタシア・フルーリー
サンレーム国全権大使、ルヴァナ・L・デラウェア

――同盟文書、調印

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時空のラテ(プロフ) - 皆様お久しぶりです。ようやく更新です。 (6月10日 14時) (レス) @page46 id: 12bfae36c2 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉@低浮上 - 梅雨瑠さん» こちらも…!ありがとうございます! (2020年10月18日 20時) (レス) id: 91c6fa7187 (このIDを非表示/違反報告)
梅雨瑠 - 更新頑張ってくださいね!←読者 (2020年10月18日 9時) (レス) id: a2731c2f1a (このIDを非表示/違反報告)
らなこな@新しく始めました!(プロフ) - 臨海凛師さん» ふぁ!?読者様からのコメント...!読んでくれてありがとうございます! (2020年10月18日 8時) (レス) id: 6e36cc4795 (このIDを非表示/違反報告)
臨海凛師(プロフ) - 更新頑張ってください(読者) (2020年10月18日 6時) (レス) id: ad2c0a2c17 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サンレーム国幹部一同 x他3人 | 作者ホームページ:無い。  
作成日時:2020年1月10日 22時

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