【続編！】 とある軍の幹部事情！

第76話　byウィル ページ35

「ナガン、お疲れ様。そしてお帰り」

意識が戻ったであろうナガンに声をかける。例の少年を担ぎながらだがナガンはいつものように微笑んで

「ただいま。総統、相棒、レイブン」

そう言いながらまたニッコリと笑った。
ここに長居しても仕方ないだろう。早く地下牢から出ようとみんなに声をかける。ドレスは真っ赤で所々切れていたので敵軍の軍服に着替えておいた。よかった。自分の服に着替えておいて...

「ナガン達はこれからどうする？」

そう尋ねるとレイブンは

「私は少し門の方に戻り準備をしてから参ります」

だそうだ。ナガンとラファエルは

「う〜ん...こいつから情報聞き出してくるわ！」

と元気よく言って3人で門の方へ行ってしまった。
僕ボッチじゃんか...そう言えば、クロがシーナ回収に行ったんだっけ。そう言えばこの国の総統ってクロ裏切った人じゃんか！何でこの情報を知ってるかって？まぁ腐っても総統だからね。

「ク〜ロさん！ここにいるんでしょう？」

そう言って例の部屋を開けると少し肌寒い所に気を失っているクロと滅多刺しにしたのか原型を留められていない肉の塊があった。

「クロ？クロ！息は...？よかったまだ息はある！」

ただ気を失っているだけだと分かると安心した。
そのまま体を揺さぶるとクロの瞼が少し動き起き上がってきた。

「ワカメあ...ウィル？戦い終わったよ？」
「うん。終わったね。おつかれ様」

そう短い会話をしてクロを起こす為に手を差し伸べると普段なら掴まないのに今日は珍しく掴んで立ち上がった。もう安心だと思い手を離せば

バンッ

とクロが倒れる音がして僕の視界の中からクロが消える。クロは足首を抑えているから足首でも捻挫したんだろう。

「ったく...仕方ないなぁ！ほら！クロこれで帰ってレオンさんのお仕置き＆治療してもらうよ！」

そう言ってクロを抱き上げる。まぁ俗に言うお姫様抱っこってやつだな。最初は暴れていて僕の顔や腹を思いっきり蹴っていたクロだがしばらくすれば足も痛いのか大人しくなって僕に担がれていた。

「じゃあ、敵兵に見つかる前のとっとと帰ろうぜ！」

そう言って窓から飛び降りる。三階だけど大丈夫だろう！


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勝手にクロちゃんお姫様抱っこしちゃってごめんなさい...少し下書きに次のお話についてがあるので！見てみてください！

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